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【健康科学部】分身ロボット『OriHime』パイロットの障がい当事者さんをゲスト講師にお迎えしました

レポート
2025年05月20日

 5月17日(土)、作業療法学専攻3年の授業において、分身ロボット『OriHime』パイロットとして活躍されている通称コーキさんをゲスト講師としてお迎えし、頚髄損傷者のリハビリテーションと社会生活の実際を学びました。
 コーキさんは、高校3年生の時に事故で頚髄損傷を患われ、重度の身体的障害を負われました。医療的リハビリテーションの加療を受けた後、自宅に復帰され、30年以上にわたりさまざまなチャレンジを続ける中、分身ロボット『OriHime』に出会われました。『OriHime』は、AIを搭載せず遠隔でパイロット自身が操作するロボットで、そのため、“自分がそこにいる感覚”が感じられる特性があります。コーキさんは、自宅に居ながら、東京日本橋にあるロボットカフェDAWNで接客業務をしたり、外国でイベントのガイドを務めたりと、文字通り東奔西走の大活躍をされています。新たなテクノロジーが社会参加のチャンスを創出するということ、作業療法士は、常にアンテナを張って情報を収集し、当事者さんの疾患や障がいと環境因子のマッチングを意識する必要があること等を学ばせていただきました。

受講した学生の感想

 今回の講義を通して、分身ロボットOriHimeは社会参加を助けるひとつのツールとして使われていることが分かりました。OriHimeを使うことで、パイロット自身、現地にいるような感覚になれるし、私もコーキさんがその場で話しているような感覚になりました。
 いつもありがとうと言っている側だったけど、社会参加を通じて感謝の言葉をもらえることが嬉しいとおっしゃっていたことが印象に残っています。社会に貢献することで、自分に役割があることに自信が湧き、自己肯定感が高まると知りました。社会に参加することは、自分の役割を認識でき、生きている意味を見出すことにつながるので、とても大切だと思いました。
 当事者にしか分からない気持ちや苦労を聞くことができて、非常に勉強になりました。
 作業療法士として、沢山の引き出しを持ち、選択肢を広げ、いろんな世界を提案できるように、広くアンテナをはって情報を取集したり、いろんな活動に挑戦したりしていきたいなと思いました。