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未来工業と共同開発した車椅子用アタッチメントを出展

レポート
2023年12月21日

2023年11月27日~29日大阪、12月12日~14日にかけて東京で開催された「障害者自立支援機器 ニーズ・シーズマッチング交流会2023」に出展し、未来工業株式会社(岐阜県安八郡輪之内町)と本学で共同開発した車椅子用のアタッチメントを、多くの方々に試作品の体験をしていただきました。

共同開発の概要

本事業は、2021年より本学健康科学部福祉工学科情報工学専修の渡辺崇史教授、鈴木康雄助教と未来工業株式会社の技術力を生かして、福祉業界における課題の解決を目的にスタートしました。その中で、車椅子を利用する際に発生する手荷物の置き場所や支援者の介助のしにくさに着目し、車椅子に使用するアタッチメントの開発が検討されました。

利用者ニーズ視点に立った開発を進めるために、高齢分野・障害分野の福祉施設や特別支援学校へ訪問し、車椅子利用者へのインタビュー調査や機能試作品でのデモンストレーションを行いました。その中で、手荷物や小物の置き場所に困ることをはじめ、一人ひとりの生活に応じた多様なニーズがあることを気づき、さまざまな仕様の車椅子にも対応できるアタッチメントが開発されました。

アタッチメントの特徴

今回は、タイヤのハブ部分につけるものと、フレームにつける2種類のアタッチメントが検討されていますが、「水平な状態を維持できる」ことが特徴として挙げられます。例えば、車椅子を利用した移動中に坂道であっても、アタッチメントに取り付けた荷物や小物は水平な状態が維持されるため、手荷物の中身がこぼれたりせずにすみます。またリクライニングタイプの車椅子利用者では、フレームにとりつけたまま、背もたれを倒すこともありますが、水平な状態を保つことができます。

ブースへ訪れた方からは、「確かに、これは便利」「車椅子で時間を過ごすことが多い人がいろいろなことができそう」と車椅子利用者の生活のしやすさにつながると評価をいただいた一方で、車椅子での生活や介助をしているときに起こりがちな課題に対する要望も寄せられるなど活発な意見交換の場となりました。 アタッチメントは今後、改良を重ね、異なるモデルやバリエーションも検討し、2024年度中の製品化を目ざしています。

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