健康科学部 お知らせ
東浦町に開設予定のグループホームの家具・内装を学生が提案しました
健康科学部福祉工学科建築バリアフリー専修の村井准教授ゼミに所属する3年生の学生が、東浦町に2023年に開設予定のグループホーム(エイチユアース株式会社が運営)で使用される家具および内装について提案をしました。
今回の企画は、設計を担当する株式会社都市設計A&Uに在籍する本学卒業生の野々山諄篤さんのご協力で、本学の学生に設計の経験と、福祉施設の設計の際に配慮すべきことを学んでもらえる場の提供を、ということで実現しました。また実現にあたっては、利用者や支援者が実際にどのような生活や介護をしているかを学生が把握できるようにと、東浦町にある社会福祉法人成仁会にもご協力をいただき、運営する特別養護老人ホームメドック東浦を打合せの場としてご提供いただきました。
施主からは「地域で暮らす」ということをコンセプトに「各居室のテーマ」「居室前や壁面の設え」「家具及びカーテン」の提案を求められていました。
各居室のテーマでは、学生から部屋名については通常、番号で決められていることも多い中、番地での表記や駅名など、利用者となる方が住んでいた地域名などにすることで、施設ではなく地域で暮らしている感じを出したいなどの提案がありました。一方で、グループホーム利用者の方は認知症を患っており、自分が実際に住んでいた地域と混同してしまい、混乱するケースも考えらえるという指摘もあり、住む方の特性を踏まえた提案が求められることを学んでいました。
また内装については、利用者が使いやすいだけでなく、支援する方の掃除のしやすさを考慮した家具を提案し、ご協力いただいた成仁会の吉田理事長からも評価をいただいていました。
参加した学生からは「加齢や疾患に伴う高齢者の身体的な特徴などを実際の福祉現場の方の意見を聞けるので非常に参考になった」「認知症の方の生活リズムについても考慮すべきことが分かり、環境づくりで貢献できることも分かった」などの声が挙がりました。今回設計を担当している株式会社都市設計A&Uの大橋代表、野々山さんからは「福祉施設の建築においては利用者視点だけでなく、支援者の支援のしやすさも重要」という示唆がありました。
今後は、提案した内容について検討をしてきながら、実際の建築工程を視察する機会なども予定されています。