学校教育学科

2024年4月 学校教育学科誕生

多様なニーズに応える学校教育について学ぶ新たな学科としてスタート!

写真:子ども発達学科 学校教育学科の授業風景

総合的に子どもの成長を支える、人間力の高い教育者に。

POINT 1

子どもや家庭の問題についても学び、教育現場で対応できる力に。

社会福祉に関する本学の教育・研究の成果を活かし、「ふくし」の視点を備えた教員の養成をめざしています。教科の内容や指導法とともに、現代社会における子どもや家庭をめぐる教育問題について学び、教育現場での幅広い対応力を養います。

POINT 2

教育・支援の力を養う研究活動や実践の機会を豊富に用意。

「専門演習」では、卒業論文の執筆や卒業作品の制作に向けて研究を進めます。ゼミの指導教員や仲間と活発に議論し、学校教育や特別支援教育に関する視野を広げます。また、2年次に「教職インターンシップ」を近隣の小中学校などで実施し、教育現場で子どもとかかわる力を早期から養うとともに、教員の仕事の全体像を理解します。

POINT 3

障害に関する理解を深め、一人ひとりの個性を伸ばす教員へ。

特別支援教育モデルでは、知的障害や肢体不自由、発達障害、聴覚障害などのさまざまな障害について学び、障害のある子どもたちへのよりよい教育・支援を追究します。一人ひとりに寄り添い、成長を支える豊かな人間性や感性を養います。学校教育モデルの学生も、特別支援教育に関わる科目を履修することができます。

子どもたち一人ひとりに寄り添い、成長を支える豊かな知性と感性を備えた教員を育てます。 心身の障害や現代社会の教育問題などに関する知識も幅広く修得し、教育の専門性や実践力を養います。

4年間の流れ

図:1年次は教職入門、教育課程論などを学びます。子どもの発達、学校教育や特別支援教育の内容・方法に関する基礎知識を養います。また、教育者として必要な幅広い教養も身につけます。2年次は教育方法論、生徒・進路指導論などを学びます。学校教育や特別支援教育の専門分野を段階的に学びながら、「教職インターンシップ」で教育現場を体験。めざす進路を明確にし、学修を深めます。3年次では特別活動方法論、特別ニーズ教育論などを学びます。ゼミに所属し、自分の関心に応じて学修・研究します。教育実習に向けて模擬授業も行い、各教科の教育・指導や障害の特性に合わせた支援を学びます。4年次では司法福祉論、学童保育論などを学びます。学修の集大成として、教育実習や教員採用試験、卒業研究に取り組みます。子ども・家庭・社会の課題解決に貢献する幅広い視座や専門性を身につけます。
写真:子どもとのインターンシップの様子
写真:子どもたちとのインターンシップの様子

2年次と4年次に、主に小中学校で実施する職場体験です。授業見学や授業補助のほか、課外活動や職員室での教員の仕事に携わりながら児童・生徒たちと交流。2年次という早期から「学校で働くこと」を体験し、教職をめざす自覚を養います。教員採用試験合格後の4年生も参加できるため、就職までの準備にも役立っています。

2年次から教育現場で学べる実践的な学び

図:教育とは何か~教育実習までの図。何を教えるか(教育課程論 教科研究)、どう教えるか(教育方法論 教科教育法)、子どもの捉え方(生徒・進路指導論 特別活動方法論)、学校で働く体験(教職インターンシップ1)

学校教育モデルでは、体系的な専門的学びに加え、教育実習と2回の「教職インターンシップ」によって、2年次以降、継続的な現場学習を可能にしています。2年次の教職インターンシップを終えると学校とのつながりができ、その後もボランティアとして学校を訪れる学生も少なくありません。子どもを知り、学校の実情を理解しながら教員をめざせる、効果的なプログラムです。

学校教育モデル

写真:学校教育モデルの講義の様子
写真:学校教育モデルの授業の風景

1年次

教職入門/教育と発達の心理学/教育原理/教育制度論/特別支援教育概論/教育課程論/家族社会学/社会福祉論

2年次

教育方法論/生徒・進路指導論/国語科研究/国語科教育法/社会科研究/社会科教育法/算数科研究/生活科研究/家庭科研究/外国語研究/音楽専門研究Ⅰ/音楽科教育法/スポーツ専門研究Ⅰ/体育科教育法/造形専門研究Ⅰ/図画工作教育法/理科研究/日本史概論/外国史概論/地理学概論/法学概論/政治学概論/社会学概論/経済学概論/哲学概論/子ども家庭福祉論Ⅰ/子ども家庭福祉論Ⅱ/学校福祉論/学校教育演習/中等社会科教育法A/教職インターンシップⅠ

3年次

道徳教育の理論と方法/特別活動方法論/教育相談の基礎と方法/特別ニーズ教育論/日本史特講/近現代史/自然地理学/人文地理学/政治学特講/法学特講/社会学特講/経済学特講/哲学特講/倫理学概論/宗教学概論/算数科教育法/理科教育法/生活科教育法/家庭科教育法/外国語教育法/総合的な学習の時間の指導法/中等社会科教育法B/中等社会科教育法C/中等社会科教育法D/教育実習Ⅰ(小・事前事後)/教育実習Ⅱ(小)/学校教育学専門演習Ⅰ

4年次

倫理学特講(死生学)/司法福祉論/学童保育論/音楽専門研究Ⅱ/造形専門研究Ⅱ/スポーツ専門研究Ⅱ/教育実習Ⅰ(中・事前事後)/教育実習Ⅱ(中)/教職インターンシップⅡ/教職実践演習(小中)/学校教育学専門演習Ⅱ

科目Pick Up

「教職入門」

教育とは「夢を語ること」です。学校・家庭・地域のつながりの中で、子どもたちとともに夢を育む教師をめざして学びます。この授業では、これから求められる教師像やその力量について、学生がみずからの気づきを大切にしてひも解きながら考えていきます。子どものしあわせを具現化する専門職として、教職の意義、職務内容、地域連携、多職種連携、教育と福祉の連携をめぐるあり方を習得し、これからの教師に何が求められるのかを、今日の教育的課題に着目しながら考えることができます。

「学校福祉論」

「多職種協働時代の学校教育と社会福祉を橋渡しする専門職とは」を基本テーマとして、これから求められる対人援助専門職について、受講生自らの気づきを重視しながら紐解いていきます。また、子どものしあわせを具現化する専門職として、人権擁護の意義、地域連携、多職種連携、教育と福祉の連携をめぐるあり方を習得します。最終的な学習目標としては、学校で仕事をすることへの目的意識を高めると共に課題発見や問題解決(軽減)の意欲と方法について深め、教育と福祉のつながりへの意識を涵養していきます。

ゼミ紹介

松下明生ゼミ
写真:松下明生ゼミ

「みる・かく・つくる・いきる」が、松下ゼミのキーワード。学生と一緒にさまざまな体験を通じて「造形表現」の喜びを、「生きる力」へとつなげていきます。「あらゆる人々との共生」を大切にしながら、生きるために必要なモノやコトを自分からつくっていきます。学生たちはゼミの活動で紙に触れ、粘土に触り、デジタルではなく実在する自然や物に感動する実体験から、すべての感覚を駆使して制作を行います。そして美術への苦手意識を乗り越え、子どもが造形遊びを楽しむように、人生を楽しんでいます。

進路・資格

写真:教育の現場で活躍する様子
写真:実際に子供の指導にあたる様子

小学校・中学校の2つの教員免許状の取得が可能です。2つの免許状で進路が広がります。

主な就職先

【教員(教育委員会)】

愛知県、静岡県、富山県、和歌山県、北海道、福岡県、大分県、横浜市 

【その他】

長野県駒ヶ根市、社会福祉法人昭徳会、社会福祉法人知多学園、社会福祉法人児童養護施設岡崎平和学園、生活協同組合コープぎふ、本田技研工業 株式会社、学校法人日本福祉大学 ほか

取得可能な資格・免許状など

  • 小学校教諭一種免許状
  • 中学校教諭一種免許状(社会)
  • 学童保育士※
  • 初級パラスポーツスポーツ指導員
  • 社会福祉主事任用資格
  • 児童指導員任用資格
  • 別途、NPO法人 学童保育指導員協会が指定する学童保育実習を受講する必要があります。
  • 任用資格とは公的機関において特定の業務につくために必要とされる資格です。
  • 複数の資格を取得する場合、資格の組み合わせによっては4年間で取得できない場合があります。また、資格によっては併修できない場合があります。

卒業後に実務経験が必要な資格

  • 児童福祉司任用資格※
  • 卒業後、指定施設において1年以上の実務経験が必要となります。
  • 任用資格とは公的機関において特定の業務につくために必要とされる資格です。
  • 複数の資格を取得する場合、資格の組み合わせによっては4年間で取得できない場合があります。また、資格によっては併修できない場合があります。

特別支援教育だけでなく、多様な障害を支援できる専門性を修得

図:「特別支援教育」障害のある子どもを支える最前線で活躍するための専門知識を学びます。「学校教育」ふくしの視点で子どもに寄り添い、成長を支える方法を学びます。「障害理解」一人ひとりの障害・発達・生活を的確に見極める理論を学びます。

本モデルでは、「特別支援教育」そのものだけではなく、「特別支援教育」にかかわるさまざまな事項(学校教育、障害理解、障害児・者の福祉など)の学びを通して、障害児教育にかかわる高度な専門職を育てます。多様な障害の特性、障害児の発達や心理、取り巻く環境について理解を深め、障害児の教育や支援する力を身につけていきます。

特別支援教育モデル

写真:特別支援教育モデルの授業の風景1
写真:特別支援教育モデルの授業の風景2

1年次

教職入門/教育と発達の心理学/教育原理/教育制度論/特別支援教育概論/教育課程論/社会福祉論/知的障害児の心理

2年次

教育方法論/生徒・進路指導論/国語科研究/国語科教育法/社会科研究/社会科教育法/算数科研究/生活科研究/家庭科研究/外国語研究/音楽専門研究Ⅰ/音楽科教育法/スポーツ専門研究Ⅰ/体育科教育法/造形専門研究Ⅰ/図画工作教育法/理科研究/特別支援教育論/知的障害児教育論/特別支援教育課程論/発達障害児指導法/知的障害児の生理と病理/肢体不自由児の心理/肢体不自由児の生理と病理/視覚・聴覚・病弱児論/発達障害児論/子ども家庭福祉論Ⅰ/子ども家庭福祉論Ⅱ/学校福祉論/学校教育演習/教職インターンシップⅠ

3年次

道徳教育の理論と方法/特別活動方法論/教育相談の基礎と方法/特別ニーズ教育論/教育福祉論/算数科教育法/理科教育法/生活科教育法/家庭科教育法/外国語教育法/総合的な学習の時間の指導法/知的障害児指導法/聴覚障害児指導法/肢体不自由児教育論/肢体不自由児指導法/重度重複障害児教育論/重度重複障害児指導法/聴覚障害児の心理・生理・病理/病弱児の心理・生理・病理/動作法/教育実習Ⅰ(小・事前事後)/教育実習Ⅱ(小)/学校教育学専門演習Ⅰ

4年次

司法福祉論/学童保育論/音楽専門研究Ⅱ/造形専門研究Ⅱ/スポーツ専門研究Ⅱ/障害児教育特論/障害児教育実習Ⅰ(事前事後)/障害児教育実習Ⅱ/障害児アセスメント演習/教職インターンシップⅡ/教職実践演習(小中)/学校教育学専門演習Ⅱ

科目Pick Up

「特別支援教育論」

この講義は、特別支援学校の先生になるための第一歩として、障害のある子どもたちの教育の歴史や制度、社会的課題などを学ぶものです。戦後、障害の重い子どもたちに義務教育が保障されたのは、障害のない子どもたちに保障された32年後です。高校段階の教育がすべての子どもたちに保障されたのは西暦2000年です。このように障害のある子どもたちの教育制度は、常に遅れをとっています。それはなぜなのか、そして、これからどのように立ち向かっていけばよいのかなどを考えていきます。

「発達障害児指導法」

現在、特別支援学校だけではなく、さまざまな学校教育現場や福祉現場などでは、発達障害のある子どもが増加しており、かれらへの適切な支援が必要とされています。この講義では、発達障害のある子どもに対する具体的な支援や指導法の実際について学んでいきます。また、発達障害だけではなく、外国にルーツのある子どもや貧困家庭や被虐待の子どもなど、特別な教育的ニーズのある子どもへの支援についても検討することで、多様な子どもへの理解を深めます。

ゼミ紹介

伊藤修毅ゼミ
写真:伊藤修毅ゼミの様子

特別支援学校の教員や、小学校の特別支援学級の教員を目指す学生が多く集う伊藤ゼミナール。障害のある子ども・青年の問題は、その人個人の問題でははく、その人を取り巻く社会や環境の問題であるという考え方をベースに置き、学生同士が白熱した議論を展開しています。同じ将来の目標を持つ仲間と一緒に切磋琢磨し、共に学びを積み重ねられることもこのゼミの魅力のひとつ。さまざまな外部の研究団体の学習会に参加したり、事業所を見学したり、実践的な学びも多く用意されています。

進路・資格

写真:実際の教室での風景
写真:教育の現場の風景

小学校の教員免許状を基礎免許状とした特別支援学校教諭の免許状の取得が可能です。

主な就職先

【教員(教育委員会)】

愛知県、岐阜県、神奈川県、鳥取県、高知県 ほか

【その他】

パナソニックエイジフリー株式会社、生活協同組合コープあいち、株式会社クラ・ゼミ、社会福祉法人蒲生会、社会福祉法人草笛の会、社会福祉法人萌の会、社会福祉法人ひかり会守山学園、社会福祉法人名古屋キリスト教社会館、特定非営利活動法人楽笑、特定非営利活動法人くるみの会 ほか

取得可能な資格・免許状など

  • 小学校教諭一種免許状
  • 特別支援学級教諭一種免許状(知的障害、肢体不自由)
  • 学童保育士※
  • 初級パラスポーツスポーツ指導員
  • 社会福祉主事任用資格
  • 児童指導員任用資格
  • 別途、NPO法人 学童保育指導員協会が指定する学童保育実習を受講する必要があります。
  • 任用資格とは公的機関において特定の業務につくために必要とされる資格です。
  • 複数の資格を取得する場合、資格の組み合わせによっては4年間で取得できない場合があります。また、資格によっては併修できない場合があります。

卒業後に実務経験が必要な資格

  • 児童福祉司任用資格※
  • 卒業後、指定施設において1年以上の実務経験が必要となります。
  • 任用資格とは公的機関において特定の業務につくために必要とされる資格です。
  • 複数の資格を取得する場合、資格の組み合わせによっては4年間で取得できない場合があります。また、資格によっては併修できない場合があります。

学校の先生をめざすあなたをバックアップ

教員採用試験対策講座

2023年度は3年次に7回、4年次に4回開講しました。一次・二次試験の小論文・面接・模擬授業対策を指導するほか、教育実践交流会などの企画も開催します。

CDP講座 (Career Development Planning)

一次試験の筆記試験対策などはキャリア開発課主催のCDP講座がサポートします。採用試験に詳しい外部講師の授業が学内で受講でき受講料金も格安です。

教員採用試験合格体験発表会

毎年12月、採用試験に合格した4年生による報告会を開催。効果的な勉強方法、採用試験の内容、遭遇したハプニングと対処法など、実践的なアドバイスが受けられます。

二次試験対策講座

教員採用試験一次試験合格者を対象とした二次試験対策講座では、本学を卒業した現職の教員も参加し、実践的な対策を行います。

仲間とともに、よりよい教育を探究する

教職課程センターでは、学生が主体となって研究サークルを運営しています。教員採用試験対策に特化するのではなく、教員に必要な力や専門知識を身につけることを目標に、年間を通じて教材研究や授業研究に取り組みます。運営費に関して、教職課程センターによる支援を受けることも可能。仲間とともに関心がある分野を追究し、めざす教員像に一歩ずつ近づいていきます。

サークル例

  • 教材づくりゼミナール
    子どものつまずきを考察し、授業に活かせる教材・教具を研究します。
  • 体育科指導法研究ゼミナール
    とび箱、マット、ボール運動など体育科の指導技術を身につけます。
  • 語学探求ゼミナール
    中国語を中心に学び、海外の文化や習慣、生活の違いを理解します。
  • 歴史フィールドワークゼミナール
    社会科教育や歴史教育などにおける、「地域」に根ざした教材研究の方法を学びます。

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