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制度から“もれる”人の権利擁護・支援を考えるシンポジウムを開催しました

2012年4月4日

 成年後見制度を使う人が増え、障害者の自立支援事業充実への期待とニーズは以前にも増して高まっています。生活に困難を抱えつつ、なお社会的に弱い立場にある人のなかには、こうした支援制度にたどりつけなかったり、制度が適用されない場合もあり、権利擁護の仕組み整備が全国的な課題となっています。日本福祉大学では、権利擁護の実態やあり方に関する研究を深め、支援に携わる側と支援を必要とする人々の双方に資するため、日本福祉大学権利擁護研究センターを開設しました。その開設を記念し「制度から“もれる”人の権利擁護」をテーマとしたシンポジウムが、3月24日(土)に本学の名古屋キャンパスで開催され、各地で権利擁護に携わる方々を中心に約150人が参加しました。

◆支援の現場で活躍する方々が集まり、熱心に聞き入りました

 開会に先立つ挨拶で、加藤幸雄学長は「権利擁護の問題は、福祉と法律の協働で解決されるものですが、それぞれの専門家がお互いの領域に疎いことが、その進展を妨げてきたとも言えます。今日のシンポジウムとセンターの取り組みが、現場で奮闘する皆さんの役に立つことを確信しています」と述べました。続くシンポジウムは「地域における個別支援ネットワーク構築の取り組み ~制度からもれる人たちへの支援を中心に~」と題して行われ、全国各地で支援の取り組みを続ける4人のシンポジストが、権利擁護の現場から発言しました。シンポジストからは「支援を必要とする人はそれぞれ複合的な困難や問題を抱えており、支援する側の一人の知識や力では支えきれないことがある。こうした課題に対しては、福祉の専門職が地域住民も含めて様々な連携と協力を得て、支援する側もされる側も孤立しないことが大切」といった意見が出されました。シンポジストの一人である弁護士の竹内俊一氏が岡山県で取り組んできた「岡山高齢者・障がい者権利擁護ネットワーク懇談会」からNPO法人設立に至った経緯には、参加者も大きな関心を持って聞き入っていました。

◆シンポジストの皆さん【左写真;左から】田邊寿さん(伊賀市社会福祉協議会地域福祉部権利擁護課課長)大戸優子さん(千葉県中核地域生活支援センターいちはら福祉ネット所長)細井洋海さん(芦屋市保健福祉部地域福祉課トータルサポート担当課長)【右写真;左から】コーディネータ・湯原悦子准教授(権利擁護研究センター所長、日本福祉大学社会福祉学部)竹内俊一さん(弁護士、NPO法人岡山高齢者・障害者支援ネットワーク理事長)

 休憩をはさんで行われた鼎談「権利擁護 大切にすべき価値、理念とは」には、弁護士で國學院大学教授の佐藤彰一氏と、芦屋市権利擁護支援センター長の上田晴男氏、本学社会福祉学部の平野隆之教授が登壇。まず平野教授は「前半のシンポジウムで語られた実践に対して、権利擁護研究センターとしてはどう取り組むのか、その過程をこの鼎談を通じてライブのようにご覧いただきたい。センターの行う研究は、実践・事例へのフレッシュな還元を目指している」と切り出しました。それを受けて、佐藤氏と上田氏が法律と福祉の現場の声をざっくばらんに語り合いました。「権利擁護という言葉はあるが、法律と福祉の専門家は互いの観点や知識、考え方に距離があり、協働が進んでいない実態がある。」「弁護士に相談すればすべて丸く治めてくれるという安直な期待や、法律が客観的に解決すればよいという思い込みがある限り、支援からもれる人はなくならない。権利擁護の問題の解決には、もっと踏み込んだ協働が必要」といった議論が続きました。参加者からは「これから各地で進む協働の取り組みがつながり、総合的な評価やフィードバックを担う役割が権利擁護研究センターには求められる」といった、同センターの今後の研究の進め方に対する期待も寄せられ、シンポジウムは閉幕しました。

◆鼎談の参加者;左から 佐藤彰一さん(弁護士、國學院大学教授)上田晴男さん(芦屋市権利擁護支援センター長、NPO法人PASネット理事長)平野隆之教授(日本福祉大学社会福祉学部、同学長補佐)