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教育・心理学部 松下ゼミ、アール・ブリュット展で地域と共に“表現の広がり”を体感 ~年齢や特性を超えて楽しめるワークショップを学生が企画~

レポート
2025年11月10日

2025年10月24日(金)から26日(日)にかけて、半田市の雁宿ホールで開催された「第5回 はんだアール・ブリュット展 in 雁宿ホール」に、今年も教育・心理学部の松下明生教授のゼミが、展示運営およびワークショップの企画・実施を担当しました。

障害のある方との共同制作で感じた“つくる楽しさ”

展覧会に先立ち、10月17日(土)には社会福祉法人ダブルエッチジェー 生活介護事業所JJヒマワリの施設を訪問し、利用者の方々と学生が一緒に展示作品を制作しました。

色とりどりの絵の具を使い、手やローラー、ビー玉などを転がしながら自由に表現する創作活動では、思い思いの感性が交わり、会場には笑顔が広がりました。完成した作品は会場のほか、スターバックス コーヒー半田住吉店・半田山代店でも展示され、地域の多くの方にご覧いただきました。

幅広い世代が楽しめるアートの体験を学生が企画

10月25日(土)には、雁宿ホールに隣接する市民ロビーでワークショップを実施しました。今年も「どんな人でも参加しやすいアート体験」を大切にし、学生たちは、障害の有無や年齢に関わらず楽しめるよう、素材や道具に工夫を凝らしました。

たとえば、ストローの先を切って広げたものに絵の具をつけ、黒い紙に花火を描く「ストロー花火」では、筆を持ちにくい人でも気軽に描けるように設計。
また、紙を貼ったり、重ねたりするなど、感覚的に表現できる方法をいくつも用意しました。ハロウィーンシーズンということもあり、カラフルで華やかな作品が次々と生まれ、多くの子どもたちが夢中になって制作に参加していました。

「このアール・ブリュット展には、障害のある方や子ども、高齢者など、さまざまな背景をもつ人が訪れます。学生たちはその特性を踏まえ、誰もが参加しやすく、自分の表現を楽しめる体験になるよう工夫を重ねました。今、教育現場でも発達や特性の異なる子どもたちが共に学ぶ機会が増えています。今回のような経験を通して、学生たちは“多様な人にとっての学びやすさ”を肌で感じることができたと思います。」と松下教授はお話をされました。

地域とともに学び、社会へ広がる教育実践

教育・心理学部では、学内での理論的学びに加え、地域の現場に出て実践を重ねる「アウトリーチ型の教育」を大切にしています。今回のアール・ブリュット展への参画も、学生が地域社会と関わりながら“学びを形にする”試みの一つ。

アートを通じて多様性を尊重する視点を育むこの活動は、教育現場で子どもたちと向き合う未来の教員をめざす学生にとって、貴重な体験となりました。