トピックス
JST 2019年度戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発)「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム」に採択されました
2019年11月18日
国立研究開発法人科学技術振興機構 社会技術研究開発センター(RISTEX)が募集する2019年度戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発)SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(シナリオ創出フェーズ)において、本学看護学部長江美代子教授が研究代表の提案が採択されました。
今回、同プログラム(シナリオ創出フェーズ・ソリューション創出フェーズ)には全国の国公私立大学や国立研究開発法人などから134件の応募があり、このうち10件が採択されました〔採択率7.4%〕
今回採択された提案の事業概要については、下記の通りです。
新規採択プロジェクト
性暴力撲滅に向けた早期介入とPTSD予防のための人材育成と社会システムづくり
研究代表者: 長江 美代子 (日本福祉大学 看護学部 教授 )
協働実施者: 片岡 笑美子(名古屋第二赤十字病院 性暴力救援センター 日赤なごや「なごみ」センター長)
プロジェクトの概要
【解決すべき問題】
性暴力被害者の約半数は心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症する。その症状は被害者の後の人生のみならず、虐待・DV・依存症と深く関わり次世代に影響を及ぼす。確立された治療方法とともに、すぐアクセスでき、より早期に介入できるワンストップ支援センターの拡大により隠れている性暴力被害者を救援できる。
【提案内容】
本プロジェクトでは「なごみ」をハブとして性暴力被害者支援看護師(SANE)と多職種連携チーム(MDT)を配置した病院拠点型ワンストップ支援センター(OSC)を愛知県内に拡充することにより、 データ連携、PTSD医療を進め、性暴力被害者の救援・治療・回復を図る。同時に、性暴力撲滅に向けた人材育成システムの開発と社会システムづくりに取り組み、全国展開に向けたシナリオを作成する。
研究開発に参画する実施者、協力する関与者の所属機関
- 日本福祉大学 看護学部 看護実践研究センター
- 名古屋第二赤十字病院 性暴力救援センター 日赤なごや「なごみ」
- 一般社団法人日本フォレンジックヒューマンケアセンター(NFHCC)
- 名古屋大学 大学院情報学研究科 知能システム学専攻 間瀬研究室
- 名古屋市児童相談所
- 武蔵野大学 人間科学部 大学院人間社会研究科 心理臨床センター
- 鈴鹿医療科学大学 看護学部 看護学科
- 名古屋市立大学 大学院医学研究科 法医学分野
- 一般社団法人 日本フォレンジック看護学会(JAFN)
- 独立行政法人 国立病院機構東尾張病院
- 楓の丘こどもと女性のクリニック
- ハヤカワカウンセリングオフィス
- 御器所こころのクリニック
特に優先するゴール、ターゲット
ターゲット3.7 2030年までに、家族計画、情報・教育および性と生殖に関する健康の国家戦略・計画への組み入れを含む、性と生殖に関する保健サービスをすべての人々が利用できるようにする。 |
|
ターゲット5.2 人身売買や性的、その他の種類の搾取など、すべての女性および女児に対する、公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する。 |
|
ターゲット16.1 あらゆる場所において、すべての形態の暴力および暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。 ターゲット16.2 子どもに対する虐待、搾取、取引およびあらゆる形態の暴力および拷問を撲滅する。 |
※特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。