在校生・卒業生の声

鈴木 陽太
三重県/亀山高等学校 出身
鈴木 陽太さん

教職課程に進んだ理由

社会福祉法人名古屋市社会福祉協議会

私が教職課程に進んだ理由は、1年次の講義でゲスト講師の方から「今、社会的に弱いといわれている立場の方を支援することはもちろん大切だけれど、それと同じくらい日本の福祉の未来を担う人材を育成することも大切なんだよね」と伺ったことです 。私は、ふくしを「思いやり」と捉えているのですが、この「思いやり」のこころを伝えていくためには自分1人の力では限界があります。しかし、生徒と共になら可能性は無限大なのでは!と考え、教育を通じて「思いやり」のこころを伝え、共に学び続けていきたいと思い、履修しました。

教職課程の良かったところ

教職課程の良かったところは大きく分けて2つあります。1つ目は、様々な体験ができることです。模擬授業や高校での出張授業を通じて、人前で話す経験ができたり、教育と福祉の連携の大切さや奥深さを考えることができます。2つ目は、大切な仲間ができることです。教職課程を履修すると、講義が増えるため忙しくはなるのですが、仲間と協力し支えあうので、課題を達成した時のやりがいを感じることができます。プライベートでの交流も多く、大学生活はもちろん卒業後も連絡を取り合うかけがえのない仲間に出会うことができます。

実習体験記・思い出

教育実習では、実際に授業を行うだけではなくホームルームを通して生徒と関わったり、会議に出席したり、部活動指導を体験することができます。実習前は不安と緊張でいっぱいでしたが、実習担当の先生が指導してくださり、また、生徒 とコミュニケーションをとることによって徐々に楽しくなっていきました。すべてが初めての経験であるため、分からないことは積極的に質問し、常に自分を客観視することが大切です。
2週間で、様々なことを学びましたが一番考えたのは授業の奥深さです。私は合計で5回授業をさせていただいたのですが、満足のいく授業は1回もできませんでした。授業には話すペース、声の抑揚、間、体の向きなど様々な要素が詰まっています。伝えたい内容をどのように工夫すれば生徒に理解してもらえるか、生徒全員が積極的に授業に参加してもらうにはどうすれば良いのか、毎日悩みました。実習担当の先生からは「初めてだからできなくて当然」と声をかけてもらいましたが、自分に納得がいきませんでした。しかし、別の日に「40年授業を行っていても上手くいった授業なんてほぼないよ」と声をかけていただき、私の考えが変わりました。生徒は一人ひとり違うため、クラスによって授業方法を変えなければいけない時もあれば、その時の流行やトレンドを把握し、例え話をすることも必要です。授業は「生き物」であること、そのため型にはまった完璧な授業ではなく、自分を客観視し生徒一人ひとりと向き合いつつ共に授業を作り上げていくことの大切さを学ぶことができました。今後の教員人生においてこの2週間の学びを忘れることなく、悩んだときは初心を思い出しつつ、頑張ろうと思っています。