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2025台湾医療ソーシャルワーク学会に保正学部長、大学院生が参加
2025年11月21日〜22日、台湾・実践大学(台北市)で開催された「2025台湾医療ソーシャルワーク学会」に、本学社会福祉学部長 保正友子教授と大学院生・卒業生ら5名が参加しました。参加しました。今回の学会では、保正教授が日本の実務能力評価指標について講演するとともに、大学院生が台湾の医療機関・大学と意見交換を行うなど、日台双方の専門職教育と実践の連携を深める貴重な機会となりました。
医療ソーシャルワーカーの実務能力を“見える化”—日本の評価指標づくりを台湾で発信—
保正友子教授は、日本の医療ソーシャルワーカー(MSW)実務能力を体系的に整理する取り組みについて講演しました。講演では、日本のMSWの役割が、患者支援中心の時代から、多職種連携を担う医療チームの一員として高度化してきた歴史的変遷をまず紹介しました。続いて、専門教育・実習指導・現場連携を軸とした大学での育成プロセスを整理し、これまでの教育・研究経験から、専門職の学びと成長を体系化する必要性を強調しました。
講演の中心で紹介されたのは、MSWの実務能力を段階ごとに可視化するために作成された「臨床能力ラダー」「キャリアラダー」「管理能力指標」です。これらの指標は、千葉県医療ソーシャルワーカー協会と共同で2023年にまとめられたガイドブックに基づき、全国研修でも活用が広がっています。さらに、今後の課題として、能力評価の全国標準化、管理職育成の体系化、地域医療でのMSWの役割拡大を挙げ、台湾との連携による国際的な専門職育成の可能性にも言及しました。保正教授は、東アジア地域の共通課題を共有しながら実践交流を進める重要性を示し、講演を締めくくりました。
大学院生、現役医療ソーシャルワーカーも国際交流に参加
本学からは、保正教授に随行する形で、大学院生、現役医療ソーシャルワーカーの5名が学会に参加しました。今回、参加したのは、本学大学院生の橋場桂子さん、権守麻衣子さん、増田由美さんと、本学卒業生で現在、磐田市立総合病院医療ソーシャルワーカーの三尾奈美佳さん、そして、みやぎ県南中核病院医療ソーシャルワーカーの大村亜沙美さんで、台湾の主要医療機関・大学の実践者・研究者と懇談会を実施し、日台に共通する医療福祉課題をテーマに意見交換を行いました。
懇談会では、「安寧緩和・ACP」、「家族のいない患者支援」、「医療ソーシャルワーカーの人材育成と地域連携(長期介護を含む)」の3議題を設定。本学院生は、日本での実践経験や研究テーマを踏まえながら、制度や支援の違い・共通点について積極的に意見交換。特に「家族のいない患者支援」や「地域包括ケア」は日本と台湾で共通性が高く、双方の経験を共有する有意義な交流となりました


