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社会福祉学部1年生ゼミで特別支援学校の在学生・卒業生と「共に学ぶ授業」を実施しました

レポート
2025年10月01日

日本福祉大学美浜キャンパスにて、社会福祉学部現代社会専修・吉川真由美助教のゼミ生(1年生)7名が、特別支援学校の在学生や卒業生5名とともに授業を行いました。

今回は、半田市内で障害者福祉支援を行う社会福祉法人ダブルエッチジェーの立石氏の協力を得て、同世代の障害のある方をゲストに招き、学生同士がグループワークに取り組みました。背景には、障害のある方の多くが特別支援学校を卒業後、生活介護や就労継続支援事業所に進むことが一般的で、教育機関で学び続ける機会が限られている現状があります。今回の取り組みは、その学びの場を広げる実践のひとつとなりました。

授業では「最期の手紙を書く」というテーマを設定。外国人や疾病を理由に差別や排除を受ける事例を題材に、学生と参加者が「支援があっても届かない人がいる」という現実に向き合い、縦割りではなく横並びの支援の大切さを考えました。

吉川助教は「福祉の授業に正解はありません。自分は困っていなくても、誰かにとっては不都合がある。その“モヤっとした感覚”を大切にしながら問いを立て続けてほしい」と呼びかけました。さらに、スープレードルや自動改札機など左利きの人が日常で感じる不便を例に挙げ、「当事者の気持ちを想像する力」の重要性を強調しました。

授業を終えたゲストの方 や学生からは「初対面でも安心して話せて楽しかった」「差別について、想像力を働かせながら考えることができた」「支援が届いていない現実に気づき、平等な社会の必要性を実感した」といった感想が寄せられました。また、「他者の視点を通して自分にはなかった考え方に出会えた」という意見もあり、グループワークを通じて多様な視点に触れられたことが印象に残った様子でした。

社会福祉学部では、当事者との交流や学外での学びを大切にし、学生が「共に生きる社会」の姿を自ら描き出せるような学修の機会を、今後も積極的に展開していきます。