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「セントレアサテライト」で 国際福祉開発学部の集中講義を行いました

お知らせ
2022年02月07日

1月19日から21日までの3日間、中部国際空港「セントレア」にある本学の“セントレアサテライト”※で国際福祉開発学部の集中講義「グローバルキャリアデザインⅠ」を行いました。
 空港業務やグローバルビジネスに携わる現場のリーダーを講師に迎え、様々な業界の事業内容を学び、グローバルリーダーになるための資質を考えました。

※中部国際空港株式会社との産学連携協定に基づき、日本福祉大学は、正課科目および正課外の活動の場として、貸会議室を「セントレアサテライト」という呼称のもと利用しています。

中部国際空港株式会社 代表取締役社長 犬塚力 氏、地域連携グループ担当課長 鈴木淳 氏

「お客様満足度世界No.1空港」を目指し、環境に配慮した経営や航空需要喚起のための地域連携等を推進する空港運営会社

前半は事業紹介から2本目の滑走路整備の将来計画までお話しいただいた後、鈴木淳 氏の進行で、学生は自身のキャリアを考えるためのペアワークを行いました。
後半は犬塚社長がこれまでのキャリアから見出した会社の存在意義やそこで働く意義、マネージャーや役員の資質について話しました。組織を動かし、仲間と共に前進するためには「夢と笑顔」が必要です。夢を語り、想いを共有した人達とチャレンジし続けることで前進できること、笑顔はチームワーク向上のための第一歩であることを語りました。
「経験が成長を促し、毎日の積み重ねが大きな未来を創る。学生時代に多くの経験をしてほしい」と学生にメッセージが送られました。

中部スカイサポート株式会社 成田香菜子 氏、井上沙帆 氏

航空機の運航支援などを行うグランドハンドリング会社

同社が担うランプサービス、客室サービス、貨物サービスについて紹介いただきました。旅客機や航空貨物の運航を支える重要な仕事のため、安全を守る責任は重大ですが、無事に担当業務が終わると大きな達成感を味わえます。それをやりがいに、日々の業務に励んでいます。
室内での講義の後、地上支援器材と貨物地区を見学しました。航空機に貨物を積むハイリフトローダー、飛行機を牽引するトーイングカーという大型の地上支援器材や、貨物地区での貨物・郵便物の搬入・保管・搬出方法等を見て学び、実際の業務の一端を間近で見る貴重な機会になりました。

※保護具等を着用し安全に十分配慮した上で体験しています。
※学生も保安のためにジャンパーを着用しています。

セントレアホテル 支配人 恒川幸三 氏

セントレア開港当初から空港島内に立地するホテル
ホテルの種類から外資系・日系ホテルの働く上での違い、ホテルの業務、コロナ禍での取組等について紹介いただきました。
ホテルで働くためには、①必要なコミュニケーションをとるための語学力、②サービスでの会話・メール・文書表現、③ビジネスでの会話・メール・文書表現と3つの能力が求められます。それらを磨くために留学したり、国内外のホテルでインターンシップやアルバイトの経験を積んだりすることをアドバイスいただきました。

質疑応答では、学生から採用時の語学力の基準、コロナ禍で近隣需要をどのように取り込んでいるのかといった質問が寄せられました。

株式会社ドリームスカイ名古屋 日比野由季 氏、堀真希 氏

JALグループ便ならびに国内外の航空会社の空港地上業務を受託するハンドリング会社

航空会社ハンドリング会社事業における、3つの主な業務(旅客サービス業務、運航支援業務、航空貨物取扱業務)について説明いただきました。
空港にてお客様をお迎えし、国内線と国際線それぞれの出発・到着・乗継に関するあらゆるサービスを行う「旅客サービス業務」。定時出発を目指し出発までの作業工程時間管理や、飛行ルートの検討等を行う運航支援、飛行機の重心位置と乗客・貨物の重量管理など、様々な場面で飛行機の安全運航を支える「運航支援業務」。精密機器などの付加価値の高い貨物や緊急性の高い貨物の貨物搭載プランの作成等を行う「航空貨物取扱業務」があります。いずれも世界とのつながりを感じられることが「やりがい」であり、お客様の思いに寄り添いながら、安全・安心を守るのが私たちの使命ですと語りました。

高砂電気工業株式会社 代表取締役社長 平谷治之 氏、人事担当 中野咲樹 氏

世界50ヵ国以上と取引を行うバルブ、ポンプなどの液体制御機器をつくるメーカー
中野氏からの事業紹介の後、平谷社長からこれまでの経験から得られた気付きを紹介いただきました。
平谷社長は以前の所属会社からの命で、物理の勉強のためアメリカに留学しました。英語ができない中、アパートの手続き、銀行口座の開設等において制度の違いに戸惑いました。アメリカでの生活から、「中途半端だと愚痴が出るが、真剣だと知恵が出る」こと、「体験の数が多いほど他人と差がつく。量はやがて質になる」ことを実感しました。

他にもAI普及後の未来や、これからの時代に求められる人材について話しました。AIの普及が進む情報化社会では、効率化ばかりを追及してはいけない。創造性や感性を磨くための時間まで削ってしまうと、創造性が失われてかえって効率が落ちてしまうことを強調しました。
これからの時代には創造力と問題解決力が求められます。正解のない時代を生き抜くためには、「不確実性の中に身を置くことで、自分で考えてどうにかする力が育まれる。そこで得た経験は必ず次につながる」とメッセージをいただきました。

株式会社全日警 人事採用部 課長 山本悠介 氏

「ぬくもりのあるセキュリティ」をモットーに、空港や新幹線など交通インフラの安全を守る企業

空港警備の主な業務に航空保安検査があります。国際テロ防止に貢献する重要な業務です。ひとつのレーンを5人で担当(①案内、②モニター、③仕分け、④開披、⑤接触の分担)し、その内の3人は国家資格取得者でなければなりません。一番重要なのは②のモニター担当で、X線検査機の画像を見ながら危険物が入っていないか荷物をチェックしていきます。物の材質によりX線の透過率が異なり、金属は透過率が低くモニター画面に青色に表示され、透過率が高いものはオレンジ色に表示されます。サンプル画像を見て、学生はどこに持ち込み禁止品が写っているか予想しました。
保安検査員には注意力・観察力、接客・接遇能力、相手に合わせたコミュニケーション力や異文化理解といった資質が求められます。緊張感の漂う職場ですが、飛行機の安全運航のための重要な業務で、世界の安全に貢献できることを実感できる仕事です。

講義後、学生は講師のもとに駆け寄り、熱心に質問しました。
受講した学生は、「グローバル人材のイメージを具体化することができた」、「なりない自分に向かってキャリアデザインを描き、どのように能力を身に付けていくか考えたい」と感想を述べました。
様々な講師の講義を通して、グローバルなフィールドで働くためのスキルを知り、より具体的に自身のキャリアプランを描いていく契機になりました。

※写真撮影のため、一時的にマスクを外しています。
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