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看護職のための災害対応研修会を開催しました

2021年12月6日

 日本福祉大学では、厚生労働省令和元年度老人保健健康等増進事業の採択を受け、「潜在看護職を活用した新たな地域包括ケアと災害にも強い地域ネットワークを築く調査・研究事業」の研究課題に取り組んでいます。
 本研修は同事業内容の一つであり、2019年度は知多半島4市3町、2020年度は知多半島全自治体5市5町で実施しました。

1)富山県南砺市での開催

 愛知県外で初めての開催となる今回は、本学と友好協力宣言を締結する富山県南砺市との共催にて、11月13日(土)・14日(日)の2日間の開催となり、延べ12名の方に参加いただきました。

≪災害対応研修会≫

研修会名 内容 受講形態
ベーシックコース 第1回 災害時に看護職としてできること オンデマンド配信
第2回 災害時の応急救護実技実習 対面研修会
オンデマンド配信
第3回 避難所における健康管理 オンデマンド配信
第4回 災害時の口腔衛生 オンデマンド配信
第5回 子どものための心理的応急処置 オンデマンド配信
アドバンスコース 第1回 避難所シミュレーション演習 オンデマンド配信
第2回 避難所感染管理実践編
 第1部 新型コロナ感染症予防総論
 第2部 避難所における感染症予防各論
オンデマンド配信
第3回 パンデミックにおける対応 オンデマンド配信
地域コース ワークショップ:災害時に何を予測し、どう行動するか 対面研修会

研修会のうち、ベーシックコース第2回(11月13日)および地域コース(11月14日)の対面研修会を南砺市地域包括ケアセンターにて実施しました。

 1日目の研修会では、名古屋掖済会病院副院長・救命救急センター長の北川喜己先生を講師とし、砺波地域消防組合消防本部の救急救命士をインストラクターとしてお招きし、災害初期の傷病者対応に関する講義および演習を行いました。
 研修は和やかな雰囲気で進められ、グループでの演習では自身が普段関わる現場を想定した質問意見なども飛び交いました。受講者からは「難しい内容もあったが、演習を通して少し自信がついた。災害時には自分にできることで協力したい。」といった感想がありました。

 2日目のワークショップでは、南砺市役所の防災危機管理係長の田邊昭弘氏をお招きしました。冒頭に田邊氏より地域の過去の災害事例や現在の災害対策等のお話をいただき、その後、それぞれの置かれている立場から感じる課題について意見交換がなされました。防災と看護の連携が必ずしも十分でないといったどの地域でも共通する課題だけでなく、各地域で発生が想定される災害の違い、それに伴う孤立化の問題、そもそもの地域住民の災害に対する意識の高低など、現地の方々を交えないと見えてこないような課題もあがりました。特に南砺市近隣での災害時に想定される孤立化が起こった場合は、救助者が到着する前のケアを行う看護職等の存在は重要となります。
 改めて、地域の特性を把握すること、またその地域での対応に向けてのネットワークづくりの重要性が確認された研修会となりました。

2)愛知県豊川市での開催

 12月5日(日)豊川市防災センターで地域コースを開催しました。

 令和元年度から厚労省老健事業の補助金を受給して行っている「潜在看護職を活用した新たな地域包括ケアと災害にも強い地域ネットワークを築く調査・研究事業」を令和3年度は豊川市でも実施しました。災害時の住民支援に関する意識調査には豊川市だけで60人の看護職がご回答くださいました。看護職のための災害対応研修会をオンデマンドにて配信していますが、このうち「応急救護実技実習」は対面でも実施し、さらに地域で起こりやすい災害を知り、「災害時に何を予測しどう行動するか」について考える「地域コース」を開催しました。

 参加者は看護職(保健師・看護師)19人、医師2人、介護支援専門員1人の合計22人でした。
 参加者は、防災センター1階フロアーに投影される豊川市全域のハザードマップ上に立ち、自分の地域に想定される災害を確認したうえで、防災・減災に必要な備えや工夫に関する展示物等を見学しました。
 その後、普段一般の人が立ち入ることができない防災センター内の災害対策本部にて豊川市防災対策課職員より災害時に実際に使用するモニターを用いて豊川市の防災について説明を受け、居住地域ごとにグループとなりワークショップ「災害時に何を予測しどう行動するか」を行いました。
 参加者からは「豊川市の災害状況がとても理解できた」「グループディスカッションで各地域の問題や課題がみえた」「まずは自分の安全、家族の安全を守ること、次に地域の方々の力になれるよう心に留めておきたいと思った」などの感想が寄せられ充実した研修会となりました。

関連リンク

(オンデマンド配信のご案内も上記リンク先にございます)