工学部 お知らせ
【工学部 建築学専修】世界の建築を体感する。フィンランドで建築フィールドワークを実施
光の入り方、木の手触り、建物の中を歩いたときの心地よさ。写真や図面で見ていた建築も、実際にその場所に立つと、新たな発見があります。
工学部建築学専修の授業「建築フィールドワーク」では、フィンランドとエストニアを訪れ、建築見学や現地大学でのワークショップを実施しました。今年度は2年生6名、1年生2名の計8名が参加。海外の建築や街並み、人々の暮らしに触れながら、建築を考える視野を広げました。(2026年8月21日~30日に実施)
建物の中を歩いて気づく、建築の工夫
フィンランドでは、建築家アルヴァ・アアルトの自邸やヘルシンキ中央図書館、パイミオ・サナトリウムなどを訪問。集合住宅や教会など、さまざまな建築を巡りました。
学生たちが注目したのは、建物の外観だけではありません。窓から差し込む光や見える景色、ドアハンドルや手すりの素材など、そこで過ごす人の心地よさを支える工夫にも目を向けました。
学生からは、「実際の空間に立つことで、高低差や光の回り込み、素材の手触りを体感できた」「建築は見た目の美しさだけでなく、利用する人の気持ちや使いやすさまで考えて設計することが大切だと感じた」といった感想が寄せられました。
また、建物が森や光と調和する様子から、自然と建築の関係についても考えました。教室で学んだ知識と、目の前の空間を結び付ける体験となりました。
タリンで挑戦!「途切れた緑の輪をつなぐ」
エストニアの首都タリンでは、タリン応用科学大学でのワークショップに参加しました。テーマは「途切れた緑の輪をつなぐ」です。
歴史的な街並みが残るタリンの旧市街には、石畳の道や城壁、赤い屋根の建物が見られます。その周辺には、かつての要塞に沿って帯状の緑地が広がっています。しかし、道路などによって分断された場所や、十分に活用されていない場所があり、歩いて移動したり、周辺の空間と一体的に利用したりしにくいことが、今回の課題でした。
学生たちはまず現地を歩き、人の移動や空間のつながりが途切れる場所、その土地ならではの特徴を調査。その後、断面図などを用いて地形や高低差、周辺との関係を整理し、グループで提案を検討しました。
目指したのは、単に道をつなぐことではありません。途中で腰掛けられる場所や、思わず立ち寄りたくなる場所を設けるなど、人が「歩く・立ち止まる・過ごす」ことのできる空間として、緑地をつなぎ直すことです。
建築やランドスケープ、つまり建物の周りの緑地や屋外空間を工夫することで、街をより心地よくできないか。現地で課題を見つけ、歴史や緑を生かした提案を考える、実践的な学びに取り組みました。
海外での発見を、次の学びへ
10月23日には、参加学生によるフィールドワークの実施報告会を開催しました。建築見学やワークショップでの経験、それぞれが得た気づきを報告し、今後の学習や設計にどう生かしていくかを振り返りました。
建築を学ぶことは、建物の形を考えるだけでなく、その場所の自然や歴史、そこで暮らす人を知ることでもあります。今回のフィールドワークは、学生たちが自分の目で見て、身体で感じ、仲間と考えることで、建築の面白さと奥深さに触れる機会となりました。
※「建築フィールドワーク」は隔年開講の授業で、次回は2028年に開講予定です。


