情報工学専修
人工知能などの高度な情報技術で、
人と社会のために活躍できるエンジニアを養成。
情報工学専修特設サイト

教育の特色
ハイレベルな情報工学系科目を体系的に学ぶ。
入学直後から情報処理技術者に必要なハードウェア、ソフトウェアの基礎を養い、2年次からは人工知能、アルゴリズム、ネットワーク、データベース、IoTなどの専門知識を修得。3年次以降はマルチメディア情報処理や情報セキュリティなどの、より実践的な情報技術を学びます。
情報工学と医療・福祉分野との融合領域を学んで特色ある技術者に。
本学・本学部共通の強みである福祉やリハビリテーションおよび、融合領域である「支援技術(Assistive Technology)」と、IoTや組込みプログラミングなどを学ぶことで、情報技術を活用した生活支援機器や福祉用具の開発、利用者への適合支援が行える力を養います。
希望する進路に対応した資格取得を支援。
情報分野の国家資格「ITパスポート」「基本情報技術者」などの取得を授業内で支援します。また、中部地方では唯一、福祉用具の専門資格「福祉用具プランナー」研修修了試験受験資格の取得も可能です。

4年間の学び
ふくしを支える人工知能やIoTなどの情報技術、支援技術を柔軟に学ぶ。
福祉、医療、リハビリテーションなどの分野で求められる情報技術や支援技術を身につけるため、工学の基礎から人工知能・IoTに関する実験やシステム開発、生活支援機器の製作まで幅広く行います。
4年間の流れ
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1年次
情報工学に必要なハードウェア、ソフトウェアの基礎を学ぶ
- 情報工学入門
- プログラミング演習Ⅰ・Ⅱ
情報工学を学ぶうえで必要な数学、情報処理やプログラミングなどの基礎知識を修得します。
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2年次
アルゴリズム、ネットワーク、データベース、人工知能などの卒業研究へとつながる専門知識を修得
- オブジェクト指向プログラミング演習
- リハビリテーション工学
情報システムやアプリケーション開発ができる力を身につけるとともに、人とテクノロジーとの適合技術を学びます。
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3年次
情報セキュリティ、Webプログラミング、IoT、組込みプログラミングなどを、より実践的に学び、専門性を深める
- 健康情報実験
- 組込みプログラミング演習
IoTや機器開発などに関わる専門知識を実験や機器の製作などを通して、より実践的に学びます。
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4年次
学びの集大成として、配属された研究室にて卒業研究に取り組む
- 卒業研究
学んだ情報技術を駆使して、情報システムやアプリケーションの開発、福祉用具や生活支援機器に関する研究に取り組みます。
人工知能に関する学び
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1年次
- 情報数学Ⅰ・Ⅱ
人工知能などの専門科目の基礎となる、線形代数や微分および確率・統計などの数学的知識を学びます。
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2年次
- 人工知能Ⅰ・Ⅱ
人工知能研究の歴史や概念、倫理問題を解説。人工知能分野の一つである機械学習も学びます。
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3年次
- 情報工学実験
機械学習の一手法であるディープラーニングを実装する能力や知識を習得。活用する実践力も磨きます。
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4年次
- 卒業研究
膨大なデータからルールを発見する機械学習、進化計算などを用いた最適化手法に関して研究します。
資格取得
取得可能な資格
- 福祉用具プランナー研修修了試験受験資格※1
- 社会福祉主事任用資格
※1)CDP講座などで福祉用具専門相談員指定講習の受講が必要です。また、修了試験合格と実務経験2年を経て、福祉用具プランナー認定証が交付されます。
取得を支援する資格
- 情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート試験ほか)
- CompTIA
- LPIC-1~3
- 医療情報技師
- マルチメディア検定
- 福祉用具専門相談員
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情報処理技術者(基本情報技術者、ITパスポート試験 ほか)の在学中取得を支援。
「健康情報総合演習」などの授業内で情報分野の国家試験である「基本情報技術者」「ITパスポート試験」の在学中の合格を支援します。情報関連企業や関連省庁の就職活動ではこれらの国家試験の合格が求められる場合が増えています。さらに上級資格をめざす人には「応用情報技術者」「ネットワークスペシャリスト」試験の合格も支援します。
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中部地方では唯一! 福祉用具プランナー研修修了試験受験資格を在学中に取得。
「福祉用具プランナー」は、工学と福祉の知識を基盤として、最適な機器の選定や使用を支援する「福祉用具の専門家」としての能力を認定する資格です。中部地方の学校では唯一、また全国の工学系大学では本専修だけが、在学中に研修修了試験受験資格を得ることができます。この資格を活かして医療・福祉の分野で活躍することができます。
主な就職先
※2019年度卒~2021年度卒
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〈情報・通信〉株式会社アビスト、株式会社サニー技研、株式会社システムジャパン、株式会社ソフトバリー、株式会社テクノプロ テクノプロ・IT社、株式会社ユニオンソフトウェアマネイジメント、シーアンドエス株式会社、Sky株式会社、第一システムエンジニアリング 〈福祉用具・製造〉アビリティーズ・ケアネット株式会社、株式会社トーカイ、近鉄スマイルライフ株式会社、パナソニックエイジフリー株式会社、フランスベッド株式会社 〈医療・福祉〉社会福祉法人豊橋市福祉事業会、社会福祉法人横浜市社会事業協会 〈サービス・その他〉岐阜信用金庫、名港海運株式会社 ほか
情報工学専修 専任教員一覧
2022年4月現在 ※今後、変更になる場合があります。
宇野 伸一郎 | 福祉情報システム、天文学、宇宙物理 |
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大場 和久 | 情報システム工学、IoTによるリモートセンシング |
串田 淳一 | 進化的計算、ソフトコンピューティング |
鈴木 隆宏 | 情報ネットワーク、マルチメディア処理 |
鈴木 康雄 | バイオメカニクス、福祉工学 |
宮田 美和子 | リハビリテーション科学、認知科学 |
渡辺 崇史 | アシスティブテクノロジー(支援技術)、リハビリテーション工学 |
卒業研究
「情報技術」を活かし、
より安心で快適な日常生活を目指した研究
日本福祉大学で情報工学を学ぶ学生は、「情報技術+ふくし」の卒業研究テーマを選ぶことが多いです。情報通信技術を活かした障がい者や高齢者が利用するアプリやゲームの開発、マイコンモジュールを組み込んだ福祉用具や支援技術(Assistive technology)開発など、実学として情報技術をふくしに役立てようとしています。
【卒業研究のタイトル例】
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- Azure Kinectの深度情報と骨格情報を用いた体感アプリケーションの開発と比較
- withコロナ時代のプロモーションにおけるDX利用に関する研究~ MINECRAFTを用いた大学紹介用ワールドの作成~
- 立体音響による視覚障害者向けゲームの開発
- Unityを用いた2次元アドベンチャーゲームの開発及び難易度に関する考察
- 自助・共助のための災害想像力向上ブラウザゲームの開発
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- 車椅子利用者の家事を支援する台車型ロボットの開発
- 視覚障害者向けの歩行補助アプリの制作
- 小型マイコンモジュールを用いた身体的距離を保つための検出手段の考案
- アクセシブルなゲームコントローラー開発のための取組み~片麻痺用コントローラーの試作~
- リウマチ患者に対するシャンプーブラシの最適化設計

車椅子利用者の家事を支援する台車型ロボットの開発
車椅子利用者の家庭生活において、モノを運ぶ作業は頻繁にあります。この場合、膝の上に載せて運ぶのが一般的ですが、たとえば洗濯物を膝の上に載せて運ぶと服が濡れる、お茶を膝に載せて運ぶとこぼしたり、火傷などのリスクがあります。こうした問題の解決を目指して、超音波センサを利用したロボットの制御システムを開発するなど、より安心で使いやすい運搬ロボットの開発に取り組み、「情報技術」を福祉の分野で活かす研究に力を入れています。
学生・卒業生VOICE
学生VOICE

- 健康科学部 4年
- 小川 陸央 さん 愛知県 名古屋南高等学校出身 出身
ユーザーのことを、
深く考えることも「ふくし」。
小学校の頃からゲームが好きで、さらに夏休みによく祖父母の家に行っていたことから、「情報工学とふくし」というキーワードに惹かれて日本福祉大学へ。大学ではプログラミング言語や福祉用具などさまざまな分野を学んでいます。情報工学は、使う人のためにあります。その「使う人」のことを深く考えていくことが、まさしく「ふくし」。情報工学とふくしの両方を知る者として、障害の有無に関わらず、その人にとって最適なものを創造していきたいと思います。
就職決定者VOICE
株式会社テクノプロ

- 2022年3月卒業
- 生田 智大 さん 愛知県 碧南高等学校出身
広く総合的に情報について学べることが、
この専攻の魅力。
ゲームが好きで、モノづくりが好き。母の足が悪いということもあって、自分の中のキーワードと親和性の高そうな日本福祉大学への進学を決めました。他の工学部などと違って、さまざまなジャンルの知識を幅広く学ぶなかで、自分の興味や得意なことを見極めることができたように思います。それが情報工学専修の最大の魅力。卒業後は、卒業研究で取り組んだ「視覚障害者向けのアプリケーション開発」で得たスキルがどこまで通用するのか、挑戦していきたいです。
卒業生VOICE
フランスベッド株式会社

- 2019年3月卒業
- 大前 翔 さん 長野県 赤穂高等学校出身
お困りごとは何なのか、
相手に寄り添うことが営業の第一歩。
スポーツに打ち込んだ学生時代の経験から「体に関すること」、高校は商学科に通い「情報について学んでいたこと」。この2点から、日本福祉大学の情報工学専修へ進学しました。学生時代はさまざまな資格取得にチャレンジ。さらに、福祉用具についての知識を深めつつ、「工夫次第でできなかったことができるようになる」自助具づくりにも没頭しました。これらの経験から養われたのは、相手を慮る「ふくしの心」。この強みをお客様の立場に立った提案に活かしています。
研究室紹介
鈴木隆宏研究室
使いやすく、人にやさしいアプリケーション開発を目指して。
「センサー入力や3次元CGを用いたアプリケーション開発」「Webアプリケーションや携帯端末アプリケーションの開発・評価」「無線情報ネットワークの通信プロトコルの性能評価」などに取り組みます。研究室での活動は、自らの進路や、将来の高度情報社会を見据えた学び。2年間かけてじっくりと一つのテーマに打ち込むことができ、その研究を通じて「情報ネットワークの設計や人にやさしいアプリケーションを作る際の技術」を得ることができます。学生たちは興味のある研究テーマに主体的に取り組むことで、大きな達成感を得ています。

情報工学専修TOPICS
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