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アジア健康長寿イノベーション賞2024日本国内優秀事例を受賞
レポート
2024年11月01日
本学の健康社会研究センターが参画する「移動と健康・QOLコンソーシアム」(ヤマハ発動機株式会社、千葉大学、河内長野市、王寺町、美しヶ丘自治会、株式会社エイチ・ツー・オー商業開発)が、アジア健康長寿イノベーション賞2024の日本国内優秀事例に選ばれました。
プロジェクト概要について
本プロジェクトは、公道用電動カートを地域に導入し、高齢者の移動問題を解決することで、高齢者の健康・QOL向上と社会保障費適正化の科学的根拠を示すとともに、高齢者が利用しやすく社会実装しやすい運行モデルを確立することを目指しています。
プロジェクトの主要な成果について
- 電動カート導入地域では、1日平均25-70人が利用しました。
- 利用者は非利用者と比べ、主観的QOL関連指標が良好に変化しました。
- 利用者は非利用者と比べ、6年間の累積介護給付費が1人あたり3.0万円減少し、地域全体で約1,000万円規模の介護給付費適正化と推計されました。
- 利用者の声としては、外出・買い物等が便利になった、運行スタッフや利用者同士でのコミュニケーションが楽しい、会話が弾む、将来的に地域に必要な仕組みだ、町中が元気になった気がする等があがりました。
- 電動カート走行中に、道端で倒れている人を発見し自宅送迎した事例もあり、地域の見守りにつながっています。
- 電動カートの運行ルート上の地元スーパーでは、導入後に売り上げが上がった店舗もあり、自治会館で開催されているサロンに合わせた運行により、自治会館の利用も増えています。
今後の展望について
本プロジェクトで開発されたガイドラインは、日本国内のみならず、アジア地域での実践に役立つと期待されます。また、本事業で用いた地域課題の解決に向けた協働モデルは、他の社会的課題解決にも応用可能であり、国内外で広く参考になると考えられます。
アジア健康長寿イノベーション賞には、12か国から応募があり、日本国内優秀事例を受賞したのは10事例でした。