本学では、福祉系の大学として早くからキャンパスのバリアフリー化をすすめ、障害学生への個別サポートや支援体制についても、その充実に向けた施策をすすめてきました。一方、201６年４月にスタートした障害者差別解消法による「障害のある人への合理的配慮」の提供については、従来は行政機関や事業者（大学などの教育機関を含む）に対する努力義務であったものが、来年２０２４年４月１日からは義務化されることが決まっています。

　このような流れを受けて、図書館では2023年9月29日（金）学生支援センター職員および相談員を講師陣として招き、「障害等のある学生への対応」というテーマで勉強会（美浜・半田・東海の各キャンパスから図書館員3４名が参加）を開催しました。

　いわゆる「障害のある人への合理的配慮」については、国の指針において①物理的環境への配慮、②意思疎通への配慮、③慣行の柔軟な変更、などの具体例が示されています。また、障害のある人にとっては利用が難しく、結果として「障害のある人の活動を制限」してしまっている事柄については、「建設的対話」を通じて相互理解を深め、共に「対応案」を検討していくことが重要とされています。

　今回の研修会では、講師陣から「障害者差別解消法」についての基礎知識を得るとともに、さまざまな障害特性に応じて配慮すべきポイントを掘り下げてお話していただきました。また、当事者の学生さんから「図書館を利用するうえで気になっていること」、「こういうところを改善してもらえたら安心して図書館が利用できる」などの率直な声をお聞きかせいただきました。最後には、図書館としてできること、取り組めることについて、参加した図書館員で話し合い、学生さんの声に耳を傾けることの大切さをあらためて認識する機会となりました。

　今後とも、障害特性についての理解を深めて、個々の学生さんに適切に対応できるよう、また図書館サービス全体の質向上に繋げられるよう努めたいと思います。