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日本福祉大学 四日市セミナーを開催しました

レポート
2023年10月18日

日本福祉大学後援会は、全国各地にて日本福祉大学セミナーを開催しております。
9月3日(日)に四日市商工会議所において日本福祉大学セミナー(四日市会場)をハイブリッド形式で開催しました。

佐藤教授による講演

実施プログラム 時間

日本福祉大学四日市セミナー
テーマ:『グローバルな未来に向けたハイブリッド学習』

講師:佐藤 慎一 日本福祉大学 国際福祉開発学部 教授

13:00~14:00
大学近況報告・就職状況報告 14:10~15:00
保護者個別懇談会 15:10~16:30
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教育の今後を考えていくにあたり、冒頭、コロナ禍の影響もあり、オンラインによる教育が広く行われるようになったこと、また生成系AIが急速に普及し、社会的にインパクトをもたらしつつある現状が共有されました。その上で、教育を取り巻く状況として、いくつかの背景状況の説明が行われました。

まずは、世界的な潮流として、経済協力開発機構(OECD)が今後の教育の方向性として示す「学びの羅針盤」(コンセプト図)の紹介がありました。そこでは、Well-beingの実現のために、分野に依存しない汎用的な力として、新たな価値を創造する力、対立やジレンマに対処する力、責任ある行動をとる力が必要であるとされているとのことです。こうした力をつけていくために、学校内におけるフォーマルな学びだけでなく、学外における体験やインフォーマルな活動からの学びにも着目することの重要性が説明されました。

次に、日本におけるICT(情報通信技術)活用の動向として、GIGAスクール構想(学校における1人1台端末・高速ネットワーク環境の整備;文部科学省2019)等の紹介が行われました。従来の教育手法をそのままデジタル化するのではなく、学習観の変遷(行動主義、認知主義、構成主義)を踏まえた、効果的な教育・学習の実現に向けた取り組みが行われていることが紹介されました。一斉学習、協働学習、個別学習などの場面に応じた活用形態が紹介され、今後は、個別最適で創造的な学びの実現を目指す流れになっていることが説明されました。

こうした状況も踏まえ、未来に向けた学習への1つの提案として、佐藤教授が本学学生たちと取り組んできているカンボジアの教育開発プロジェクト(JICA草の根技術協力事業として実施)について動画を使いながら紹介されました。日頃からオンラインで、本学と教員養成校の学生が協働でデジタル教材の開発を進め、現地訪問時には、実際に現地小学校で開発した教材を用いた授業をサポートしている様子が紹介されました。現地で衝撃を受けたり困難に直面したりしながら協働で問題解決に取り組むことは、学生にとって貴重な体験・学びであり、ICTにより現地とつながり持続的な活動とすることで、学びもさらに深まると考え、取り組まれているとのことでした。

その他、実験的な取り組みとして、VR技術による没入感のある映像活用の可能性、メタバース空間における対面とは異なる特性を持ったコミュニケーションの可能性などが紹介され、これら先端技術を効果的な学習のために役立てていきたいという思いも話されました。

参加者からは「内容に興味があり、今回参加しました。」「先進事例として紹介されたメタバースの学会の様子の映像をみられたり、メタバースでのカウンセリングも試行されていると聞き、驚きました。貴重なお話ありがとうございました。」「今後もこのようなセミナーを開催していただきたい。」などの感想が寄せられました。

講演会終了後、小松理佐子副学長が大学近況報告として、大学重点課題、学園創立70周年、研究の取り組み、学内行事や学生諸活動の様子、学部長メッセージ等について紹介しました。 最後に2022年度卒業生の就職状況および大学で行っている就職支援について紹介しました。