日本福祉大学後援会は、全国各地にて日本福祉大学セミナーを開催しております。
7月15日（土）にタワー111において日本福祉大学セミナー（富山会場）をハイブリッド形式で開催しました。

西村教授による講演とトレーニングの実演

はじめに、講演テーマの宇宙医学と老化予防運動との関係について説明が行われました。日常生活において、障害者は健常者が気にならないことでも困難を感じる場面が多い。しかし、宇宙空間においては、重力がないため身体障害の有無による違いが出にくい。実際に昨年、イギリスの元パラリンピックメダリストが宇宙飛行士になった。義足であっても夢が叶えられるような環境が整ってきている。

しかし良いことばかりではなく、宇宙空間では加齢と同じ変化が急速に起き、健康な宇宙飛行士でも骨量は骨粗鬆症の10倍、筋委縮は地上の2倍という速さで進行してしまう。ずっと宇宙にいるわけでなく、任務を終えれば地球に戻るため、老化予防のために毎日2～3時間の運動が義務付けられている。つまり宇宙飛行士が実践する運動が究極の老化予防と言えると話されました。

下肢の筋肉量は20代後半から衰え、全身筋肉量は50代から衰えをみせ、循環器疾患で死亡した理由の第3位には運動不足が挙げられており、加齢により心身が衰えるフレイルの予防には日々のトレーニングを継続することが大切であると説明されました。

その後、ペットボトルなど身近なものを利用して自宅等で気軽にできる、様々な筋肉の部位ごとに対するトレーニングやその際の留意点等について西村先生が実演する形で説明を行いました。

参加者からは「老化予防運動を宇宙医学からみるという点に惹かれて参加した。」、「健康寿命の維持に興味があり参加した。」、「わかりやすくて良かった。」、「高齢になってきて、予防の大切さを感じました。具体的な方法を知ることができて嬉しかった。」「高齢者施設勤務で、利用者の方と運動するための参考になった。」「オンラインで実技も真似しながら参加できた。」などの感想が寄せられました。

講演会終了後、中村信次副学長が大学近況報告として、大学重点課題、学園創立70周年、研究の取り組み、学内行事や学生諸活動の様子、学部長メッセージ等について紹介しました。 最後に2022年度卒業生の就職状況および大学で行っている就職支援について紹介しました。