社会福祉学部 お知らせ
トップページ 教育 学部・学科・大学院 社会福祉学部 社会福祉学部 お知らせ ETV特集に社会福祉学部 久保 樹里 准教授が出演
ETV特集に社会福祉学部 久保 樹里 准教授が出演
大阪市にある児童養護施設「社会福祉法人海の子学園 入舟寮」。家庭環境など様々な事情により保護者と暮らせない子どもたちが生活する施設であり、アタッチメント(愛着)理論やライフストーリーワーク(LSW)を養育の軸に据え、子どものトラウマケアや社会への自立支援に先進的に取り組んでいます。
約10年前に施設が荒れた危機を機に「アタッチメント」の導入が進み、社会福祉学研究者の久保樹里准教授との連携が始まりました。久保氏は同寮のアドバイザーとして、安心感の輪プログラム(COS-P)や、ライフストーリーワーク(LSW)の支援を継続的に実施。職員が子どもの試し行動やパニックの裏にある不安を「共通言語」として捉え直せるよう、専門性の向上に向かって伴走してきました。さらに、これまでの実践を『児童養護施設における養育職向上への試み』などの論文、『すき間の子ども、すき間の支援 : 一人ひとりの「語り」と経験の可視化』(共著)として、学術的に整理・発表し、現場での支援知を児童福祉分野全体へ還元しています。
入舟寮のこれまでの取材
入舟寮の取り組みは、NHK『ハートネットTV(安心感の輪の中で)』(2024年9月17日放送)では、施設の危機を乗り越えて職員全員でアタッチメントを学び、子どものパニックや不安に寄り添う支援の軌跡が密着取材されました。また、NHK総合『Dearにっぽん(18歳 僕の“自立”)』(2024年6月23日放送)では、施設を巣立つ青年に密着。アタッチメントによって育まれた安心感のある関係性や、自身の生い立ちを整理するライフストーリーワーク(LSW)の実践が、子どもの確かな自立へどう繋がっているかが描かれました。
今回放送されるNHK Eテレの『ETV特集』では、18歳を迎え卒園する「みやこはるとくん」や「あきらちゃん」に密着。施設を離れる若者が抱く大きな希望と深い不安、その揺れ動く心に寄り添う職員の姿が描かれます。養育の柱である「アタッチメント」「ライフストーリーワーク」「自立支援」が、いかにして子どもの内面的な成長や社会へ飛び立つ力に結びついているかを実証。悩みながらも自分の人生を切り拓こうとする青年の挑戦と、彼らを支える大人たちとの温かな関係性を通して、社会的養護における“自立”の真の姿を問いかけます。
メッセージ
入舟寮の実践は、真の自立とは「一人で孤独に耐えること」ではなく「頼れる安心の基地を持ちながら歩むこと」だと示しています。18歳で施設を出て大人としての生活を求められる子どもたちの不安に対し、支援を施設内に限定せず、地域や社会全体が彼らを受け止める「社会的な居場所」をどう分かち合えるのかを、私たちは考える必要があります。
※この記事は、久保准教授の監修の下、解説の要点をまとめたものです。
ETV特集「18歳の船出~大阪 入舟寮からの“自立”~」
初回放送日;2026年9月19日(土)午後11:00
NHK ONE
ETV特集-X
大阪の児童養護施設・入舟寮。高校3年生の晴人(はると)と輝(あきら)は18歳になり、施設からの“自立”のときを迎えていた。慣れ親しんだ場所を離れ、新たな“人生”へと漕ぎ出す。希望と責任と戸惑いと...。大学進学を決めた輝は寮の職員とぶつかり心を閉ざしてしまう。晴人は離れて暮らす母親と会い、これまで胸の奥にしまっていたある思いを伝えることを決意した。大人になるとは?自立とは?揺れる18歳の心を見つめた。(語り:milet)


