2025年12月18日（木）、全学教育センター科目「知多半島のふくし」（担当：佐藤大介講師）では、スポーツ科学部と共同で「COCデイ」を開催しました。

　「COCデイ」は、地域課題の解決に取り組むフロントランナーを講師に迎える公開授業です。学生がキャンパス所在地の現状や課題への理解を深めるだけでなく、地域の関係者にも参加いただき、共に学び合う場として2016年度より継続して実施しています。

　2025年度は、本学スポーツ科学部住田健准教授のコーディネートのもと、大阪体育大学の藤本淳也教授による基調講演「観戦文化が地域を育てる〜 スポーツを媒介とした地域活性化の可能性 〜」が行われました。講演ではグラノヴェッターの「弱いつながり（社会的紐帯理論）」が引用され、スポーツ観戦が人々を緩やかにつなぐコミュニティを形成することで、新たな市場の創出や地域経済の活性化に寄与するという、スポーツ社会学の多角的な知見をいただきました。

　また、同大学の「部活動指導認定プログラム」や、大学生自らが部活動の試合をショーアップして観戦チケットを学生や教職員に販売し、大学スポーツを盛り上げている先進的な事例も紹介されました。本学の学生にとっても親和性が高く、スポーツの持つ新たな可能性に触れる大きな刺激となりました。

　続くシンポジウムでは、「観戦文化がつなぐ人・地域・未来〜 スポーツを媒介とした共生と育成の現場から 〜」をテーマに、大阪体育大学スポーツ科学部の藤本教授の他、地域スポーツの最前線で活躍する3名のスペシャリストが登壇しました。

　学生らは、ＣＯＣデイを通じて、スポーツによるウェルビーイングの向上と地域づくりの可能性について、スポーツクラブをいかに地域づくりに活用していくか、その具体策とそのためのスポーツクラブのマネジメントについて学びました。

　日本福祉大学は、「地域に根ざし、世界を目指す『ふくし』の総合大学」として、地域社会と時代が求める人材を養成しています。本学の地域連携教育は、学生が地域課題の解決に主体的に取り組みながら、実践的な学びを深めることを重視しています。