
作業療法士
自分の中の
足りていない部分と向き合い、
未来に成長を誓う日々。
東京慈恵会医科大学附属柏病院
藤江 郁弥さん
健康科学部 2018年3月卒業
愛知県 桜丘高等学校出身
入学当初、
その医学知識の学びに
圧倒された。
高校まで野球をやっていたこともあって、リハビリテーションにはちょっとだけ、馴染みがありました。進学を考えている頃、知人が介護老人保健施設で働いていて、その方から、理学療法士や作業療法士という仕事があることを教えてもらいました。僕は、人と接する仕事が向いていると昔から考えていたので、そういう仕事なら僕にふさわしいかもしれない、と漠然と思いました。とはいえ、具体的なことは何一つ知りませんでした。だから入学当初は、医学的な分野の学びなどに少し圧倒されてしまいました。

ゴールに向かって
走り続ける毎日が
はじまった。
2年になると実習が始まります。授業も作業療法士に関する専門的なものが多くなって、毎日ちゃんと勉強しないと、先生のおっしゃっていることが理解できなくなってしまいます。3年の後期ではもう、自宅から実習先の病院や施設に向かう毎日です。 作業療法学専攻は、目的が明確で、どういう資格を取って、どういう仕事をするか、はっきりわかっています。この勉強が資格取得に結びついているということも理解できます。最初にゴールを決めて、そこに向かって走り続けるみたいな感じです。無我夢中でしたね。 僕は急性期の病院で作業療法士をやりたいと決めていました。急性期の病院なら、さまざまな病気を担当する機会を持つことができ、より多くの経験をできると思ったからです。さまざまな患者さんと接することで、病気や障害に対する知識も増え、勉強にもなるし、その分、成長も早いのかなと思ったのです。

先輩たちと
肩を並べられる日まで、
成長し続けたい。
病院では、医師や看護師、ソーシャルワーカーをはじめさまざまな職種のみなさんと、この患者さんにどう対応するか話し合う機会が多くあります。そういう場合の話し合いには、大学で学んだ医学の知識が役に立ちます。とくに必死で取り組んだ作業療法士の国家試験対策の勉強が今、本当に活かされていると感じます。ただ、仕事では毎日自分の足りていない部分と向き合っています。作業療法士といっても、手や足、脳機能など、いろいろな専門分野があって、それぞれに治療も違えば、退院後の生活も違ってきます。今はまだ作業療法士の表面的な部分をなぞっているだけかもしれません。 先輩方を見ていると、みんな忙しい合間をぬって、学会に参加して論文を発表したり、勉強会に参加したりされています。その様子を見て、より学ぶ意識が高まります。僕もやらないわけにはいきません。 先輩たちと肩を並べて、働く日のために。
