
医療ソーシャルワーカー
人生のあらゆる場面に関わり、
寄り添う幸福な仕事。
安城更生病院
前田 美都里さん
社会福祉学部1987年卒業
岐阜県 各務原高等学校 出身
ゼミでの学びが、
就職先に直結。
大学3年の時にゼミに所属しますが、当時は所属するゼミの研究内容が進路に関わってくることが多かったと思います。ゼミの担当教員がソーシャルワーカーについて研究されており、その影響もあり、私も精神科のある病院でPSW(精神保健福祉士)として働きたいと考えていました。4年の夏ごろだったと思いますが、そういう病院に実習に行きたいと考え、ゼミの先生に相談すると、「ゼミの先輩にMSWがいるから、相談してみたら」とおっしゃって。連絡してみると、幸いにも1か月近く実習させていただくことができました。30年以上も前のことですから、当時はまだMSWも少なくて、あまり発言力もありませんでした。病院の中での認知度も低かったかも知れません。

日福の歴史が続いて、
つながって、
社会福祉士の今がある。
今では、この病院で18名、このうち11名が日本福祉大学の卒業生です。県外の医療・福祉関係者と話をする機会があるのですが、皆さん、「愛知県は日本福祉大学があるから、福祉の基盤がしっかりしているね」とおっしゃっていただけます。日福には病院と関わりの深い先生方も多く、愛知県はソーシャルワーカーが働きやすい環境になっていると思います。また、日本福祉大学の卒業生が多いということは、業務に役立つだけではなく、そのつながりが心の支えにもなります。一緒に働いている若いソーシャルワーカーのお母さんは、私の日福時代のゼミの先輩だったり。そういうことを知ると、日福の歴史が続いて、つながって、今日まで来ていると実感します。

もっと高くへ、
もっと遠くへ。
日福の卒業生たちよ。
今では医師や看護師と、私たちが接する機会も増えてきました。今、私たちがいる「相談室」は、医療関係者が気軽に立ち寄れる雰囲気。ここでコミュニケーションも深められますし、ときおり患者さんの話になったり。「チーム医療」の時代と言われていますが、こういう日々のつながりが、多職種連携の大きな力になると思います。 日福の卒業生は見ていて「助走期間が長い」と感じます。決して悪い意味ではなく、慎重なのだと思います。でも、助走期間が長い分、みんな高く跳んでいきます。その跳躍力のもとになっているのは、きっと日福で、さまざまな実習体験を積んだことではないでしょうか。2年からボランティアやアルバイトを体験し、大学にも現場で働くゲスト講師が招かれて話を聞く機会も多くあります。こうした実践体験と大学で学ぶ理論の融合が皆さんの強みになっていると思います。
