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【開催報告】加留部淳氏 講演会「“Well-being for All”の実現に向けて~豊田通商における共生と社会課題解決への取り組み~」

レポート
2026年07月13日

 2026年6月28日、日本福祉大学後援会第38回定例総会の記念講演会として、豊田通商株式会社シニアエグゼクティブアドバイザーの加留部淳氏をお招きし、「“Well-being for All”の実現に向けて ~豊田通商における共生と社会課題解決への取り組み~」と題した講演会を開催いたしました。当日は保護者や産業界・自治体の関係者をはじめ、一般の方々、約300名にご出席いただきました。

開会

 開会に先立ち、2027年度に新設予定の総合政策学部の野尻紀恵学部長予定者があいさつ。2027年4月に東海キャンパスに開設予定の総合政策学部は、日本福祉大学のこれまでの学びを発展させた「社会課題の解決」と「ビジネス・政策」を横断的に学び、実践知を養えること、5領域10プログラムの多彩な選択肢があり、ライフスタイルに合わせてデイコースとフレックスコースの2つの学び方を選択できること、PBL(課題解決型学習)を中心とした4年間のカリキュラムで、社会調査士などの資格取得も目指せることなど、同学部の魅力を紹介しました。

記念講演会「“Well-being for All”の実現に向けて~豊田通商における共生と社会課題解決への取り組み~」

 加留部淳氏は、「本籍はトヨタグループ、現住所は商社」というユニークな言葉で豊田通商の歩みを紹介。同社は過去25年間で大きな合併や海外企業のグループ化を経て、利益を約45倍にまで成長させてきました。その原動力となっているのが、唯一無二の存在を目指す「Be the Right ONE」というシグネチャーと、「未来の子供たちにより良い地球を届ける」という強い使命感です。同社では、現場に足を運び現実を直視する「Gembality(現場力)」というDNAを何よりも大切にしながら、世界中で事業を展開しています。

 講演では、特に力を入れている「グローバルヘルス(医療・健康)事業」の具体的な取り組みが紹介されました。アフリカをはじめとする途上国では、道路が整備されていないために、ワクチンを運ぶ途中で傷んでしまう「ラストワンマイル」の課題がありました。これに対し、豊田通商は官民連携で世界初のWHO認証を受けた「ワクチン専用保冷輸送車」を開発。現在、世界22カ国に約300台を届けています。さらに、僻地での結核検診を可能にする「X線診断車」の導入や、長距離ドローンを使って医薬品を自動で届ける事業など、テクノロジーと現場力を掛け合わせた先進的な挑戦が語られました。

 また加留部氏は、若者たちに向けて「企業の価値は時価総額だけで測れるものではなく、社会への貢献や、働く社員の幸せの総和である」と強調。これから仕事や生き方を選んでいく上で「お金」「やりがい」「人間関係」の3つのバランスを大切にしてほしいとあたたかいエールを送り、ご自身の経験を交えた個性を尊重する子育てのエピソードなども交えながら、講演を締めくくられました。

 実績に裏打ちされた貴重なご経験を、大変分かりやすい言葉でお話しいただき、会場は終始熱気に包まれていました。ビジネスの歩みやトップとしての苦労話にとどまらず、身近で深い示唆に富むトピックの数々に、参加者の皆様からも大変多くの反響をいただきました。

参加者の皆様からの声

  • 実績のある方の経験を非常に分かりやすい言葉で話していただけて、よく理解できました
  • 熱意のあるお話に引き込まれ、あっという間に時間が過ぎました。とても元気が出ました!
  • 会社のトップとしての苦労話や、子育てに関するお話がとてもためになり、今の自分に深く響きました
  • タイトルから想像していた以上に楽しく、内容も充実していて大変有意義な時間を過ごせました
  • 時間が足りないと感じるほど充実した講演でした

閉会

 講演後の閉会挨拶では、丸山悟理事長が登壇。本学が掲げる理念「Well-being for All ~幸せを創造する大学へ~」に触れ、「加留部様の講演をお聞きして、万人の幸福の実現は理想論ではなく、一歩一歩の実践の積み重ねによってこそ形作られるものだと再確認した」と述べました。グローバルに課題解決へ挑む同社の姿と、本学が「万人の福祉のために」と培ってきた教育研究の歩みが同じ未来を見据えていると確信を語り、未来のWell-beingを担う学生の育成へ向けて決意を新たにしました。