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2015年度作文コンクール入賞作品一覧

特別賞 「東海のハワイを目指して」

半田市立さくら小学校 6年 河合咲依

今年の夏休みは、家族で、福井県の水島に行きます。「北陸のハワイ」と呼ばれる、水がとてもきれいな無人島です。そこでシュノーケルをするのが、私の一番の楽しみです。その練習をしに、美浜の海に行きました。

浜辺を歩いていると、クラゲが打ち上げられていました。「それにしても大きなクラゲだなあ。」と思って近づくと、白いごみぶくろでした。

海の水は、茶色くにごっていました。
「いいちこ・・・」
「タオル・・・」
ごみがただよっていました。くさいにおいもしました。祖父が
「泳がんか。」
と、言いました。「海中にも、何かあるんじゃないか・・・変なものが見えたらどうしよう。」と不安になりながら、おそるおそるクロールをしました。しかし、実際は、二十センチくらい先を見るのがやっとでした。顔をつけるのがいやになり、あがりました。「もうここには来たくないな。」と思いました。

七月の終わりごろ、「東京わんで、五十年ぶりに顔をつけられるようになった。」というニュースを見ました。しかし、リポーターがすくった海水は、茶色くにごっていました。他人事だと思って見ていましたが、美浜の海も同じ色でした。

私は、きれいな海が好きです。海のごみを拾って、ウミガメが産らんするようになった所もあります。海岸のごみは、海に遊びに来た人によるポイ捨てだと考える人が多いと思います。私もそう思っていました。しかし、それは、全体の約三割です。あとの七割は、川が運んでくるのです。雨が街にふり、川へと流れ、海に到達します。ごみは、この時、水と一緒に流れ着いたものなのです。だから、街がよごれていると、川もよごれ、海もよごれます。まずは、街をきれいにすることが大切だと思いました。

去年、地域のごみ拾いボランティアに参加しました。たばこ、コンビニのごみ、空きカンなどが落ちていました。マンションの植木のしげみにかくすように捨てられているごみがたくさんありました。私一人で、ごみぶくろいっぱい拾うのに、一時間もかかりませんでした。今思うと、こういうものが海をきたなくしていたんだと、気付かされました。

街をよごさないことが、海をきれいにすることにつながっているなんて、想像もしませんでした。「私一人捨ててもいいだろう。」という考えの積み重ねで、小さなごみも大きなごみになってしまいます。一人ひとりがごみへの意識を高めることで、きれいな「街」「川」「海」になります。知多半島にも、「東海のハワイ」と呼ばれるような海が増えることを願っています。

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