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2015年度作文コンクール入賞作品一覧

特別賞 「夢へまっしぐら!ができるわけ」

半田市立半田中学校 1年 肥田彩愛

私の夢は、バレエ講師。バレエ教室には何時間でもいられるし、バレエは踊るのも観るのも大好き。小さい頃はバレリーナになると言って暇さえあればどこででも踊るような子だった。そんな私を父も母も優しく応えんしてくれていた。

ところが、中学生になったとたん、母が私にうるさく言うようになった。
「バレエを続けたいのなら、しっかり勉強もしなさい。」
 私は、
(バレエのレッスンでいそがしいのに、そんなの無理に決まってる。)
と腹が立った。イライラしたままバレエに出かけることも多くなった。父は黙ってバレエへの送り迎えをしてくれたが、イライラしていて八つ当たりばかりしていた。

そうして迎えた中学校初めての中間テスト。結果はいまいち。くやしかった。
(バレエをやめさせられるかも。)
と悲しくなった。母に結果を見せると、
「くやしいね。努力が足りなかったね。」
とだけしか言わなかった。内心、
(やめさせられなくて良かった。セーフ。)
と思っていた。 

そんな時、バレエの先生からこんな風に言われた。
「バレエのレッスンには、テストだろうと休まず来るのが当たり前。普段からきちんと勉強していれば、テストで良い点が取れるはず。」
母に言われると腹が立つのに、素直に聞くことができた。先生もきっと学生の頃は、勉強とバレエの両立で苦労されたのだろう。その言葉は、私を変えてくれた。

それから私は、朝少し早起きをして勉強するようになった。バレエの前に、宿題を終わらせるように努力した。バレエの前に宿題を終わらせておくと、イライラして出かけることがなくなった。不思議なことに、バレエももっと好きになった。

次の期末テストでは、成績が上がった。バレエにも休まず通ったのに、成績が上がったことに自分でも驚いた。早く母に結果を見せたかった。
「バレエは本当にやりたいことだったんだね。すごいじゃん。」
母はそう言って抱きしめてくれた。

この経験を通して、夢のために努力することの大切さ、家族の支えのありがたさを知った。私が夢に向かってつき進めるのは、両親の支えがあるからだ。はずかしいから直接は言えないけれど、感謝している。

お父さん、いつも八つ当たりしてごめんね。バレエの送り迎え、ありがとう。お母さん、帰りの遅い私のために、あたたかい夜食をありがとう。絶対に夢をかなえてみせるからね。これからもよろしく

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