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2013年度作文コンクール入賞作品一覧

特別賞 「たまには、あきらめたっていい」

美浜町立河和中学校 3年 畠菜摘

「完ぺきにできないといけない。」

私はそう思い、何事もあきらめることができませんでした。そのため、息抜きができていなかったのです。

私はこうしているうちに、食欲がなくなってきてしまいました。序々に食べられなくなり、始めは両親に責められました。なので食べることがこわくなり、きらいになったときです。

それからは、苦しい日々が続きなやみました。一向に回復しない私を、母は病院へ連れて行きました。もしもの事を考えると、ていこうがありましたが勇気を出して行ってみたのです。するとその結果は悪く、入院する手前でした。この時、初めて自分の体の危険さに気付き、不安になりました。

状態を知ってから、母とカウンセリングなどいろいろな病院を、積極的に訪ねました。その頃から、母と話す時間や家族で話すことが増えた様に思います。私は今まで、学校であったことや思ったことをあまり言えていなかったのでした。毎日みんなで向き合っていく中で、そう思いました。そこから変わっていくため、小さなことでも話す様にしました。そんな事をやっていく内に、私の性格にたどりついたのです。

私は小さい頃から、何事もしっかりできていないと気が済みません。なので、思う様に最後までできないとあきらめがつかないのです。それで両親はこの心も原因ではないか、と言ったのでした。これまでの私にとって、あきらめずに努力をすることはいい意味でしかありませんでした。たくさんの人が言っているし、がんばることは好きだからです。けれど生活から全部、完ぺきを目指していた私は休むところがなくなっていたのかもしれません。両親は、そういう私に
「あきらめの心もこれから必要だから、まぁいいかと考えられると楽になる。」 と、教えてくれました。おどろいたけど、みんなこうやって今やっていけてるんだ、と気付くことができました。

人は完ぺきなんてありえません。だから、たまにはあきらめたっていいんです。私の様な人は、少しずつ直していけばいいと思います。がんばるところと気を抜くところ、絶対ないと生きていけません。時には、周りを頼り助けてもらうことも大切です。

私は今、新しい先生の元へ通院しています。とても優しく、何でも受け入れてくれるので安心して話すことができます。時間はかかるけど、自分のペースで治していこうと思います。

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