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2012年度作文コンクール入賞作品一覧

特別賞 「大智院つながり」

知多市立旭北小学校 4年 鶴薗舞

わたしは、お寺はおばけやゆうれいが出るぶきみな所だと思っていました。なぜなら、昼間は明るいし、人もいて少しもこわくないけれど、夜になるとまっ暗で、人もいなくなるからです。それに、おはかがあるので、おはかの中からゆうれいが出てくるような気がします。お寺は、古くてこわいイメージしかないから、おばけやようかいがすみついていると思っていました。

でも、寺子屋に参加することになり、毎日通っていくうちにだんだんとお寺のぶきみなイメージがきえていきました。なぜなら、おしょうさんは、ジョークばかり言っていておもしろいし、
 「お寺は、ありがたい所なんだよ。」
 「お寺は、とっても楽しいんだよ。」
などと教えてくださいました。ほかにもおしょうさんは仏語を教えてくださいました。そのうちの4つをしょうかいします。まず、「自然」。じねんは、自分はしぜんの中の一人である、ということ。次は「安心」。あんじんは、心がやすらぐ、ということ。その次に「行ぎ」。ぎょうぎは、行うためのきまり、ということ。さいごに「げん関」。げんかんは、仏様のおしえをいただく入口、という意味です。わたしのお母さんは、げんかんをきれいにすることにこだわっています。なので、くつをぬぎすてておくとかならずしかられます。くつはくつ箱にいれるようにしています。げんかんがどろやごみできたなくなると、お母さんはすぐにそうじをします。そうじをするとだれかがかならずあそびにきます。なので、わたしの家の仏様のおしえは、友だちがあそびにくることなんじゃないかな。と思いました。

昔、大智院では、たいへんなことがあったそうです。戦争をしていた時、子どもだけで大智院にそかいしてきたそうです。子どもたちは、おしょうさんのごせんぞさまにあずけられてなかよくすごしていたそうです。中には、お母さん、お父さんにあいたくてないてしまう子もいましたが、年上の子がなぐさめたりめんどうをみていました。おしょうさんのごせんぞさまが病気になってしまった時、子どもたちで薬をつくったそうです。すると、病気が治ったそうです。その後戦争がおわって、親のところにかえっていきました。中には、死んでしまってあえなかった子もいたそうです。おしょうさんはこんな話をしてくださいました。お寺は、死んだ人のくようをするだけでなく、人のてだすけをする所でもあるんだなと思いました。

わたしは、いじっぱりなせいかくが少しなくなったと思いました。まだいじをはってしまうことも多くあるけど、まえより、少しよくなったと思います。子どもを大切に思っているおしょうさんとすごせてわたしの心もあたたかくなりました。しょうらいわたしは、寺子屋のボランティアさんをしたいと思います。なぜなら、わたしがきいた話を、きかせてあげたいな、と思ったからです。

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