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2010年度作文コンクール入賞作品一覧

特別賞 「農業の大変さ」

東浦町立北部中学校 2年 貝沼遼介

今、農業が危ない。僕の家では、おじいさんとおばあさんがやっています。しかし、だんだん作業量が減ってきて使わない畑が増えてきました。まわりの農業の様子を見ても、お年寄りが多く畑も減っているように感じます。スーパーで売られている野菜は、外国産が多くとても安いです。また、きれいで形が整った野菜がよく買われているようにも思います。これから日本の農業は、どうなってしまうのかと不安になります。

僕は、小学校での職場見学でも中学校での職場体験でも、農業を選びました。重い野菜をいくつも収穫して運ぶ仕事や草取りを真夏の暑い中、何時間も行いました。とても大変でした。以前は、将来農業をやってもいいなと思っていましたが、体験を終えて自信がなくなりました。きっと他の人も暑い中や寒い日に農業をしたいと思う人は少ないでしょう。また、もう一つの大きな問題は、利益がとても少ないということです。おじいさんにいちばんつらいことを聞いた時も「安いこと」と言っていました。薄利多売というけど、野菜も同じで、多く生産して多く売る必要があります。しかし、外国産の安い野菜ばかり売れて、手間のかかった安心安全な日本の野菜はなかなか売れません。僕の家では、野菜の生産量も減ってしまっているので、利益がほとんどありません。かえって、肥料やシート、水代にお金がかかり、赤字にもなりそうです。こんな状態でも農業をやる人がいません。

地産地消と言いますが、外国産の安い物ばかりを買うものではなく、少し値段が高くても安心安全な地元の野菜をたくさん買うようにしたほうがいいと思います。また、もっと機械化が進み誰でも楽に仕事ができるようになるといいし、天候に左右されずに安心して野菜を生産できるハウスや工場の開発も進むとよいと思います。でも、こう言った機械化や開発には、とてもお金がかかります。国や県がお金や人や物を支援する必要があります。最近、企業がコストを下げるために使わなくなった畑などを借りて野菜を生産する取り組みが広がっています。その企業の社員が研修を受けながら、野菜を作りその企業で売ったり使ったりする工夫が行われているようです。とてもよい取り組みだと思います。

愛知県、知多半島では、まだまだ農業が続いています。野菜作りだけではなくてぶどう作りや畜産、養鶏も行われています。国や県、大きな企業と生産者が協力し合って、安心安全な農業が広がっていくことを望んでいます。

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