知タウンシップとは

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知タウンシップの取組について

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(2)取組の実施プロセス

1)公私協力による「まちづくり」「人づくり」への貢献

本学は、伝統的に行ってきた「社会人教育」と「地域貢献」を軸に、平成7年の情報社会科学部(半田キャンパス)設立時から、半田市の生涯学習推進事業への協力を約束した。半田市は、生涯学習推進協議会を立ち上げ、「まちづくり」のための人材養成を目指した。本学は同協議会と密接に協力しながら、本学の特徴や資源を活かした福祉や情報に関するプログラムづくりを計画した。プログラムは3つの領域(地域総合・情報リテラシー・国際理解)で構成され、地域住民の多様なニーズに応えようとした。発足当初から受講生は750名を数え、学部開設初年度の入学者200余名を遥かに凌ぐ活気をキャンパスにもたらした。このことが、学生の学びや生活、将来設計に動機付けを与えたことは言うまでもない。同キャンパスは、設立時から「世代共生・地域共創」を体現する「複合的教育・文化キャンパス」としてスタートした。その後も講座数と受講者数は【図2】のように増加し、これまでに延べ約1,000講座の開講、延べ約20,000名の受講者を数える。また、年代層は60代までの年齢に満遍なく広がっている。

2)高度情報化社会の到来と学生の地域貢献

平成7年当時は、IT化の波が急速に押し寄せ、情報ツールを活用したライフスタイルや高度情報化社会への関心が広まっていた。その中で、半田市において多世代の学習ニーズが広がり、情報社会科学部の学びを活かし、学生やゼミナールの地域貢献が始まった。半田市とCATV愛知株式会社の共同研究事業を契機に、地域情報化を支援する学生研究会(地域情報化研究会・マルチメディア研究会)が組織され、主に情報リテラシーに関わる生涯学習講座の運営サポートを行うLA会が発足した。学生の主な受託研修実績は【表1】のとおりである。アシスタント活動を含めると、受託事業の総件数は74件に及ぶ。また、生涯学習やまちづくりに関わるゼミナールを中心にして、独自の調査研究を進めつつ、地域の活性化にも貢献した。これらの取組を通じて、学生の社会力、企画調査能力、プレゼンテーション能力は飛躍的に向上し、卒業研究、就職活動にも役立っている。地域に関わる卒業研究テーマは、「半田山車祭りデジタルアーカイブ化」「やきもの散歩道地区のバリアフリーマップ」など、毎年40件前後(全体の2~3割)にのぼる。

3)受講修了生による組織形成と事業協力

【表2】は、生涯学習講座を修了した人たちが組織したNPO団体等である。これらの団体は学習成果を地域に広げ、地域文化交流の促進に寄与している。また、講座の企画運営・助言協力に寄与し、大学の生涯学習事業のあり方への提言を行っている。NFUジャンプシニアは、「シニアのためのパソコン講座」を学んだ受講修了生が中心となって組織した高齢化社会における地域ネットワークづくりを目指す組織である。NPO法人シニアPCマザーズは、NFUジャンプシニアの有志による情報リテラシー支援活動組織である。そのほか、知多半島SGGクラブや海達(海辺の遊びの達人)クラブは、同じく修了生有志が結成した外国人ガイドボランティア組織と子どもを対象にした自然体験活動のリーダー組織である。前者は、英語と中国語の2グループが活動し、外国人旅行者のガイドや国際交流、生涯学習講座「ボランティアガイド」アシスタントとして運営を支援している。同グループの実績が認められ、平成17年に愛知県知事から表彰された。後者は、生涯学習講座「海辺の遊びの達人養成」アシスタント、「親子で楽しむ海辺の自然学校」講師として運営を支援している。

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