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活動の目標と特徴
より具体的な活動目標として5つあげます。
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地域(NPO法人の活動の場)に出向き、見て、聞いて、調べながら活動への動機を高め、地域の課題に気づくことができる。
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プランニングシートに基づいて一定期間、社会活動を行い、関わる人の全員が相互に学びあうことを目指す。
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活動を通したリフレクション(ふりかえり)を重視し、「気づき」を大切に、自分自身のこと、対象者や地域社会のことに関心をよせ、社会への参加意識を育む。
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社会活動を通して、大学で社会福祉を学ぶ意味について改めて考えることで、学習
意欲を高める。 -
地域のなかで問題解決に取り組んでいるNPO法人などの活動プロセスを学ぶことによって、市民力を育む。
「ボランティア活動」との違い
このサービスラーニングは、しばしばボランティア活動と混乱されますが、あくまでも教育活動であるという点で異なります。従って、大学教育としてカリキュラムに位置づけられ、評価を伴います。
学生のみなさんのなかには、それぞれボランティアをしたり、サークル活動でさまざまな活動をしている人たちがいるでしょう。そうした自主的な活動はとても大切です。とくにボランティアとは、よく言われることですが、その主体性や自主性が重要です。つまり自分の自由意志が尊重された活動です。それゆえに、第三者から成績として「評価」されるものではありませんし、そもそもの主旨からすれば、単位のために行うのは本末転倒といえます。
一方、サービスラーニングは、ボランティア活動ではありません。教育活動として行うことですから、きちんとした教育計画と評価があり、単位として認定されます。しかしそれは他人と比較される相対評価ではありません。きちんと約束事などを守り、自分のなかでどれだけ成長しようと努力したかその過程が問われます。あくまでも「社会活動」を通した学習活動です。
「学生向けハンドブックより」
「実習」とは違う学びであること
同じように教育としては、本学部では3年次になると社会福祉士を目指す場合「社会福祉実習」があります。しかし2年次で学ぶサービスラーニングは、専門職養成のための「実習」ではありません。
「実習」では専門職として必要な専門知識や専門技術を学習させていきますが、サービスラーニングクラスでは地域社会の一員として自分たちが何ができるかを考え、NPO活動をしている人たちと交わりながら、「社会活動」を通して学ぶことを重視します。
学生のみなさんのなかには、将来、社会福祉の分野で活躍する人たちもいるでしょうが、全員がそうとは限りません。企業や公務員、その他、さまざまな分野に就職していく人もいるでしょうし、あるいは職業以外でも、一人の市民として生活をしていくわけです。
さきほどもふれましたが、「市民性」を育むとは、社会福祉の専門職養成ではありません。将来、私たちがどんな場所にいても、その地域社会が誰にとっても住みよくなるように、市民として出来ることをしていく、そんな力を育むことが目的です。
ただし、2年生でこのことを身につけておくことは、やがて社会福祉の専門職になったときには、その基礎的な力として大きな礎になるはずです。
またこのプログラムは、NPOに行って決められたスケジュールのなかで過ごしてくるだけではありません。受け身であっては、何も身につきません。地域のなかには、どんな願いや課題があるのかを探り、NPOの人たちがどう問題解決しようとしているのかを教わり、さらに自分たちは何ができるのかを考えながら、一定の期間、社会活動を展開します。
「学生向けハンドブックより」
そこで、「実習」との違いを意識するため、サービスラーニングでは次のような用語を使います。
「実習」ではなく、「社会活動」である。
「実習先」ではなく、「活動先」である。
「実習先の配属」ではなく、「活動先の選択」である。
「実習指導」ではなく、「活動支援」である。
ふりかえりを重視した活動であること
このプログラムの特徴は、活動を通してリフレクション(ふりかえり)を重視していくことです。そのことを積み重ねていくことで自己形成力を高めていくことを意図しています。それは「気づき」を大切にするということになります。学生がNPO活動を通して、自分自身のこと、利用者や地域のことなどに関心をよせ、社会への問題意識などを育むために、ふりかえりを大切にしていく教育プログラムにしたいと考えています。