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業

「ふくし」と仕事

さまざまに広がる仕事―。 本学の学びや取り組みが活かされています。

卒業生の声

大学で得た “物事の 本質を捉える力”
それが、今の私を支えている

NHK大阪放送局報道部映像制作ニュースディレクター

石井孝典さん

東京都生まれ。2005年3月、日本福祉大学社会福祉学部卒業。
大学時代にはアーチェリー部に4年間所属し、3年次には主将を務める。大学卒業後、民放の報道プロダクション等を経て、2008年11月にNHK入社。現在、大阪放送局報道部に所属し、ニュースディレクターとして勤務。主に映像編集者としてニュース番組、さらにはNHKスペシャル等の大型番組の編集を行うほか、ディレクターとして自ら取材に出かけ、ニュースの発掘にも力を注いでいる。

※取材時NHK新潟放送局勤務

社会福祉学部WEBサイトへ

報道の世界へと進んだきっかけを教えてください

 小学生の頃から自主制作映画をつくるなど、もともと映像に興味があったんです。当時はゴジラやスターウォーズといった特撮モノやSFが好きで、自分で模型を作っては、それを撮影して、友達にみせていましたね。最初は遊びで始めていたことが、面白さにはまっていつかは映画の仕事に就きたいと考えていました。しかし、ただ映像を撮る技術だけを習得しても良い作品は作れない。もっと世界を知り、様々な視点で社会を捉えることが必要だと考え日本福祉大学への進学を決めました。
 映像を具体的な職業として意識するようになったのは、大濱裕先生のゼミで学んだことが大きかったです。ゼミでは海外の貧困問題などについて研究を進め、フィリピンへ出向いてゴミ山で生活する人々を目の当たりにする経験もしました。なぜ貧困問題がなくならないのか、その背景には、自立してもらう援助ではない、一方的な援助に問題があったことを初めて知りました。物事の本質を捉えることがいかに大切かをその時に強く感じました。そうしたゼミ活動の中で、社会問題や国際問題への関心が高まり、好きだった映像と結びつきのあるテレビ局で映像の仕事、特に報道の世界に進みたいと思うようになったんです。

映像編集のどのような部分にやりがいを感じますか

 同じ素材から作った映像でも、編集者がどのように編集するかで大きく印象が異なってきます。映像はもちろんですが、どの音声を使うのか、またインタビューのどの部分を切り取るのか、さらにそれらのカットを並べる順番や次の場面に切り替わるまでのタイミングなどによって、全く異なる印象のストーリーが出来上がるわけです。カメラマンが切り取った素材から、何がニュースかを瞬時に判断し、いつ、どこで、誰が、何をしたのかを原稿がなくてもわかるように編集することが求められるのです。そこが映像編集という仕事の難しさであり、やりがいでもあります。また、番組を作るとなると、何カ月もかけて取材や撮影をして、さらに何カ月もかけてそれを編集していきます。だからこそ、自分が手がけた番組が実際に放送されたときは、大きな達成感を感じますね。

これまでの業務で最も印象に残っていることは何ですか

 やはり東日本大震災ですね。その日、私は仕事が休みだったのですが、地震発生を知り、急いで局に向かいました。局に着くとすぐに福島に行ってくれと言われ、カメラマンや記者とともに、着替えも持たず、その足で福島へと向かいました。何とかその日に福島に到着できましたが、現地ではまだ5分おきに大きな余震が起こっているような状態。現場は混乱していて、被害状況等の情報も錯綜していました。そのような中で、翌日原発事故の情報が入ってきて、一層の混乱が生じていました。信憑性の低い情報も数多く飛び交う中で、何が正しい情報なのかを見極め、伝えていくことは本当に困難を極めました。
 現在でも、16万人近くの福島県の方が避難生活を余儀なくされています。まだ、震災は終わっていないと私自身強く感じています。なぜあのような事故が起きたのか、そして二度起こさない為に何をすべきなのか、様々な番組を通して伝え、視聴者にも将来のエネルギーについて考えてもらう番組に携わっていきたいと思っています。

(2013年3月15日発行 日本福祉大学同窓会会報110号より転載)

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