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健康社会研究センターシンポジウム/日本福祉大学学園創立60周年記念事業
「日本における健康格差と『健康の社会的決定要因』
-社会疫学研究の到達点と課題-」が開催されました(12月8日

2013年12月12日

 日本福祉大学健康社会研究センターは、2009年度文部科学省の「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」の採択を受け、学内では「特定重点研究センター」の位置づけのもと5年間の研究を推進してきました。最終年度の今年度、5年間の研究成果を確認するシンポジウムを12月8日(日)に、名古屋国際会議場を会場として開催いたしました。シンポジウムは、研究協定を締結しているハーバード大学公衆衛生大学院から社会疫学の世界的第一人者であるイチロー・カワチ教授をお招きして記念講演をしていただくとともに、この5年間の社会疫学研究の到達点と課題を探った報告・議論が行われました。開会にあたり、本学二木立学長より開会のご挨拶がありました。

 午前は、イチロー・カワチ教授の「健康格差と健康の社会的決定要因」をタイトルとした講演が行われました。講演は、日本がトップで米国は下(OECD加盟国で)から4位の平均寿命の差とその原因を探るのが社会疫学者の仕事だとして、健康の集団に関連する要因である遺伝子、生活習慣、保健医療福祉制度、社会的要因についての検討が行われました。そして、21世紀における日本社会全体の健康に関する課題として、社会的・地理的健康格差、所得格差の拡大としての“格差社会”と“非正規雇用”問題を指摘しました。日本のバブル崩壊後の経済状況“失われた20年”以後の社会状況は、安定した職場の減少や所得格差の拡大、出生率の減少などの問題を生み出しているが、日本社会そのものには健康に良い影響を与えるものが多く存在している。ソーシャルキャピタルを捉えていくことは、日本全体の長期的な健康課題の解明につながっていくと話されました。
 会場からは、震災と健康格差、被災地での健康データの活用方向、医療の地域格差と健康格差、等に係る意見が出されました。

◆二木立学長の挨拶

◆記念講演 イチロー・カワチ教授

 午後は、5人の報告と総合討論が行われました。まず健康社会研究センター長の近藤克則教授からセンター開設後の取り組みと研究のまとめが報告されました。大規模調査による横断分析、コホート研究による健康の社会的決定要因の解明、地域介入研究、厚生行政へのフィードバック、WHOとの共同研究などの成果について報告されました。続いて本学の斉藤雅茂准教授が「AGES(JAGES)プロジェクト-縦断研究の到達点」を報告しました。コホートデータを使った原著論文(18本)を通して解明できたこととして、“(個人の)基本属性”、“口腔”、“社会経済的地位”、“社会関係”のそれぞれとの関連で健康の社会的決定要因が説明できると報告しました。

◆近藤克則健康社会研究センター長

◆斉藤雅茂准教授

 続いて、JAGES研究の共同研究者である東北大学の相田潤准教授は、「ソーシャルキャピタル(SC)研究の到達点」を報告しました。SCの流れを概観した上で、地域のSCと健康の経路、SCの実証研究、社会格差とSCと健康、SCを考慮した介入などについて話されました。同じく共同研究者の東京大学の近藤尚己准教授が、「JAGES HEARTによる『見える化』の到達点」をテーマに、健康指標のみえる化を進める可能性と課題について報告しました。最後に、同じく共同研究者の浜松医科大学の尾島俊之教授から「JAGESプロジェクトの到達点-実践活動と政策への貢献-」をテーマに、研究からみえる介護予防・健康づくりへの分析を踏まえ、愛知県東海市・武豊町での取り組みと実践が報告されました。

◆相田潤准教授

◆近藤尚己准教授

◆尾島俊之教授

◆総合討論

 総合討論では、SC研究の有効性と不足点、医療事例とCS、高齢化した大規模団地とSC、地域分析の必要性と研究の実社会への応用の問題など、多様な論点が出されました。指定発言でイチロー・カワチ氏は、世界に役立つSCのエビデンスを日本の研究で作ること、また国内の政策に役立つエビデンスを作ることを日本への期待として指摘されるなど、有意義な総合討論が行われました。

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