デート商法やマルチ商法、ネット詐欺など、私たちの消費生活は危険がいっぱい?

その声に応える 日福の学び

ものごとの裏側に隠された矛盾や問題点に気づいてほしい。

消費者を守る法律はたくさんあります。しかし、悪徳商法の手口はどんどん巧妙化し、悪質化して、一部法律が追い付いていない部分もあります。なぜ、だまされるんでしょうか?これは、若い消費者が正確な知識を持っていない、適切な消費者教育を受けていないという現実があります。このため昨今は学校において早い段階から消費者教育を実施していくことが重要であるとの機運が盛り上がっています。しかし、その前に、私は授業やゼミのなかで、学生たちにリアルな社会のありようを伝えることに力を入れています。私の専門は法律ですから、たとえば企業法などを通じて、企業の表側だけを見るのではなく、裏側に隠されている矛盾や問題点に気づいてほしいと考えています。当たり前であると思っていたことが、実はそうではないことに気づくと、少し批判的な視点や精神を持つことにもつながります。批判的に見ようとする姿勢は、真実を探すこと。それは、自分を守るうえでもとても大切なことです。

経済学部 経済学科近藤 充代 教授

実は、悪質商法の一番の被害者は高齢者。
被害をくいとめるのは周囲のサポート。

高齢者は「お金」「健康」「孤独」の3つの大きな不安を持っていると言われます。この不安につけこみ、親切にして信用させ、大切な財産を狙う悪質業者。その被害は年々増え続け、全国の消費生活センターに寄せられた消費生活相談のうち、契約当事者が70歳以上の相談件数は全体の約22%(2013年度は約21万件)、60歳以上では約37%(同約34万件)にのぼります(国民生活センターHP)。また、下のグラフの通り、高齢者の場合、本人以外の人からの相談により被害が明らかになるケースも多いようです。私たちにとっても大切な存在であるおじいちゃんやおばあちゃん、街のお年寄りを悪質商法から守るためにも、私たちが批判的に物事を見て問題を見極める力を身につけることは重要です。そして、お年寄りの相談にのってあげるなどの周囲のサポートはますます必要になってくるはずです。

report

身近なコンビニという存在にも、さまざまな問題がある。身近なコンビニという存在にも、さまざまな問題がある。

名古屋市消費生活フェアへブースを出展

先生が取り組んでいる研究のひとつ、「コンビニのフランチャイズ契約の問題点」。企業法と消費者法、双方に関連する問題でもある。コンビニは学生たちにとって、客として、アルバイト先として、また知り合いが経営しているなど、極めて身近な存在だが、コンビニ経営者のなかには時として不当とも思える厳しい契約条項に悩んでいる人がいるという。ありふれた日常が、先生の授業のなかで次第にリアルな一面を見せ始める。社会という現実と向き合うときに、法律に関する知識の大切さを学生たちは感じていく。

Profile

KONDO,Michiyo
近藤 充代(コンドウ ミチヨ)
教授
法学修士(東京都立大学)

静岡大学人文学部卒業(1983)
東京都立大学大学院社会科学研究科単位取得退学(1989)
東京都立大学法学部助手(1989~1991)
日本福祉大学赴任(1991)
キャンパスハラスメント人権委員長(2005~2008,2013~)