大学教育推進プログラム 「教育の質保証に資する福祉大学型IRの構築」−「学業不振学生(発達障害等要個別支援学生を含む)」の要因分析による学生の生活・学習支援プログラムの開発から−

取組の概要

1. 取組の目的

(1)本取組の目的は、教育の質保証に資する本学独自のIR機能の確立を、学生の生活・学習支援プログラムの開発を通じて行うものである。本取組では、対象を学士力の修得や学部別教育目標の達成を目指す上での学業不振学生とし、その支援の枠組みを3つのプログラムで構成する。第1は学業不振学生を早期発見した上で実施される生活支援プログラムであり、第2は学業不振層の引き上げを目的とした学習支援プログラムである。これらの生活・学習支援プログラムによる対応が困難な学生については、第3の個別支援プログラムによる支援が行われる。その対象として特に発達障害等要個別支援学生に着目し、当該学生に対する個別的かつ専門的な支援を行うものである。
 本取組において、第1・2の生活・学習支援プログラムの開発は、社会福祉学部、経済学部で行い、第3の発達障害等要個別支援プログラムの開発は全学で進める。

2. 取組の達成目標

 本取組の達成目標を「学業不振層の学業優良層への引き上げ」と設定する。本学で従来区分されてきた学生像類型を、2年次学生の単位数・GPAを基に精緻化を図ることで学業優良層・不振層区分を再定義する。

3. 具体的な取組内容

 目標達成のための具体的な取組は、学生の生活支援、学習支援、そして発達障害等要個別支援の3つのプログラム開発と本学独自のIR機能の確立を図ることである。3つの支援プログラムは、IR機能による学業不振層に関する分析結果に基づき開発される。
 第1の学業不振層を対象とする生活支援プログラムの開発では、学業不振に陥る学生の傾向把握や要因分析を行い、当該学生の早期発見から学生相互の生活支援に結びつけるものである。第2の学業不振層の引き上げを図る学習支援プログラムの開発では、学生の学習モチベーションや成績を向上させる要因について分析を行い、その結果を踏まえたソーシャルスキルプログラム等、多様な学びの場の提供や教員と学生の関係づくりを進める。これらの支援において対応が困難な学生に対し、第3のプログラムとして個別支援プログラムの開発を行う。この層には発達障害を含む障害学生が多く含まれると想定され、支援ニーズの類型化とともに類型別の学生の特徴を抽出し、早期発見方法の確立を図るとともに、障害類型に基づくセルフコーディネート・プログラムの開発を行う

4. 評価体制・方法

 各年度末に全学教育開発機構、学生支援機構、IR推進室は、各事業の進捗状況を総合企画室に報告する。
 総合企画室は、進捗状況の把握と取組の効果の検証とともに、必要に応じて改善勧告を行うものとする。さらに、この取組について学外の外部評価委員会による評価も受ける。

図1 本取組の概要

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