
第23回高校生ふくし文化賞エッセイコンテストに、全国各地はもとより海外からも、高校生の皆さんから8,354点という大変多くの作品をお寄せいただきました。深く感謝申し上げます。
「わたしとふくし」というテーマのもと、今を生きる高校生の皆さんが、日常の暮らしの中にある「ふくし」を独自の視点で切り取り、一人ひとりの真摯な想いを見事にエッセイとして表現してくれました。
今回で2年目となった、文字数を400字~500字にした分野と、従来の800字以内の2つの分野の募集は、それぞれに意義がありました。短い分野では、まっすぐ心に届くストレートな表現の作品が多く、一方、800字部門では、テーマをじっくりと掘り下げた濃密な内容の作品が目立ち、それぞれの良さが光りました。
応募作品は、例年にも増して力作揃いであり、最終審査に進んだ45作品(各分野15作品)の中から、受賞作を決定するのは至難の業でした。審査員によって作品への見方や評価のポイントが異なり、賞の選考は紙一重の差で決まる場面が多くありました。
その中で受賞作として選ばれた作品は、自身の体験や経験に裏打ちされた、飾らない素直な文章で綴られており、読み手に情景や作者の感情が鮮明に伝わってくるものでした。そして何より、エッセイの中に、作者ならではの福祉に対する強いメッセージが込められている点が、評価の決め手になったと感じています。
厳正な最終審査の結果、今年は各分野11点、合計33作品を授賞作品として選出いたしました。なお、今回惜しくも賞を逃した作品の中にも、受賞作に匹敵する質の高い良作が少なくなかったことを特筆させていただきます。また、多くの作品をご応募いただき、最終審査に残る優秀な作品が多かった学校として、優秀学校賞3校、奨励学校賞10校に学校賞を贈呈させていただきました。
高校生が、社会の現状や課題を真剣に見つめ、そこで感じたことや考えたことを文章として表現することは、非常に意義深い活動です。それに加え、日本語で文章を正確に書くという、この基本的な力をぜひ大切にしてほしいと願います。今後も、文章を書くことを通じて自身の考えを表現し続けることで、皆さんがさらなる成長を遂げられ、あわせて「ふくし」の視点を大切にしていってくださることを心より期待しています。
最後になりますが、改めてご応募いただいた8,354人の高校生の皆さん、熱心にご指導にあたられた先生方、コンテストを支えてくださった共催・協力・後援の諸団体の皆さまにも深く感謝いたします。そして、最終審査を担っていただいた審査員の先生方をはじめ、企画、プレ審査など、このコンテストに関わっていただいたすべての皆さまに重ねてお礼を申し上げます。

日本福祉大学学長