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学長メッセージ
審査員の評価と感想
受賞者紹介
入賞者発表
第1分野 人とのふれあい
第2分野 みんなが暮らすまち
第3分野 国境を越えた交流
第4分野 社会のできごと「どうして?」
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審査員の評価と感想
高校生らしい視点と温かな気持ちが感じられるエッセイが多く、楽しく読ませていただきました。
長時間にわたって行われた、入賞作品の最終選考。時には熱い議論も戦わせながら作品を評価し、絞り込んでいきました。そんな審査の過程と、作品に対する感想を座談会で話し合っていただきました。
審査員プロフィール
座談会イメージ 書き手の体温が伝わってくる作品を高く評価したい。
高山 期待していた以上におもしろく読ませていただきました。ただ、やや優等生的な内容が多かったのかな。もっと元気があってもいいし、感じた疑問をぶつけてほしかったと思います。
川名 私も大変おもしろく読ませていただきました。よく、今の若い人は文章力がないと言われますが、候補に選ばれた作品はどれもきちんと書かれていましたね。短い文章というのは難しいものですが、うまくまとまっていました。
杉山 耳の不自由な方からの応募もずいぶんあり、内容もすばらしかったことに驚きと感動を覚えました。個人的なことですが、長年アナウンサーとして音声表現にかかわってきた私としては、とてもうれしいことでした。
角野 どれも各分野に真剣に対峙した作品ばかりで、気持ちのよいコンテストでした。しかし、今回の募集は「エッセイ」であって「論文」ではないことをきちんと理解していない方もいらっしゃいましたね。現代のように情報が氾濫している時代には、事実をつなぐ文章は簡単につくれます。そうではなく、その先を見ようとしている作品を選ぶようにしました。
宮田 「36℃の言葉」というメッセージには、書き手の体温が伝わる作品にしてほしいという願いが込められています。型にはまった表現より、多少表現力が乏しくても、その人の心の温かさを感じる作品を評価したいですね。
川名 中には、授業で学んだことを一生懸命書いたという段階で終わっている作品があり、残念でしたね。そこから一歩踏み込んで「私ならこう思う、こう行動する」といったことを書くと、内容がいっそう深まることを知ってほしいですね。


内容に合わせた分野の選択も大切。
高山 今回は4つの分野で募集しましたが、「国境を越えた交流」に応募するより「人とのふれあい」の方が適切だと感じたり、「社会のできごと『どうして?』」より「みんなが暮らすまち」に近いと思う作品が少なからずありましたね。分野を決めて募集しているので、そういった違和感のある作品は低く評価せざるを得ませんでした。
角野 私は「枠」にはあまりこだわらない方なので、その点はとくに気にしませんでした。
杉山 分野からはずれている作品と、ぴったり合った作品とでは、どうしても分野に合った作品を評価せざるを得ないでしょう。
宮田 その点は難しいところですね。今回は応募者の意思を尊重し、違う分野で評価することはしませんでしたが、分野がずれるとどうしてもマイナス評価になりがちです。その点に注意していただくとよかったのではないでしょうか。
川名 私が残念に思ったのは、最後の締めくくりがとって付けた感じになっている作品がいくつかあったこと。無難なまとめ方になってしまい、もったいない気がしました。
角野 自分なりに納得したことが書かれてあればいいんですよ。先ほども申し上げたように、これは論文ではなくエッセイですから、自分が感じたことを表現することが最も大切です。そこに独自の視点があると「おやっ」と注目しますね。
高山 高校生ですから、まだ経験も少ないでしょうし、飛び抜けて変わった体験もそれほどないでしょうが、体験自体のインパクトで終わってしまっている作品が多いですね。もう少し熟考し、広い視野で世の中を見るとよいのではないでしょうか。


文章が上手なことより独自の視点が評価のポイント。
宮田 審査員の点数一覧を見ていると、誰もが比較的高い点数を付けているのに、総合的な評価としてはそれほど高くない作品もあれば、どなたか一人の審査員の評価が低くても、総合的には高く評価された作品もありましたね。
杉山 作品一つひとつの検討を始めると、誰もが平均して高い点数を付けている作品はなぜか印象が薄いですね。
高山 多少文章力がなくても、発想や視点に個性がある方がおもしろいと思いますよ。
角野 もちろん、審査員のものの見方や考え方が違いますから、評価に差が出るのは当然ですね。ですから、単純に審査員が付けた点数の合計だけでは評価できず、こうして議論しながら選んでいくと、なるほど、そういう捉え方もあるか・・・と、見直したりして。
川名 最終的には、総じて高い点数が付けられていなくても、どこか印象に残る作品が選ばれました。これも、今後の参考にしていただきたいポイントですね。


男子の応募が少なかったのが少し残念。
杉山 大きなテーマが「福祉」ということもあり、自分が障害を持っていらっしゃる方、身近なところに障害者がいらっしゃる方、障害者との接点があまりない方、それぞれの応募がありましたね。
角野 身近に障害者がいらっしゃるからこそ書けるエピソードは、やはり心に迫りました。
川名 残念だったのは、男子の応募が少なかったこと。もっと多くの男子に応募してほしかったですね。
高山 同感です。男子ならではの視点もあるはずですから。そういう作品ももっと読んでみたいですね。
宮田 長時間にわたって熱心に審査していただき、どうもありがとうございました。

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