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2023.03.16

【地域連携教育】認知症の人にもやさしい地域を目ざして、全国の学生と活動を共有しました

 認知症患者数が2025年には約700万人、65才以上の高齢者の5人に1人になると見込まれています。

 2023年3月1日(水)、本学の代表として社会福祉学部2年山本鈴花さん、池田莉沙那さん、平尾太一さんの3名が、全国学生交流会(主催:岐阜大学・金沢工業大学)において、社会福祉学部2年次ゼミにあたる「フィールド実践演習」(担当:斉藤雅茂教授)における地域課題解決型学習の学びの成果を「ボードゲームで認知症啓発~認知症の方が暮らしやすい地域(Dementia friendly community)に~」というテーマにまとめ発表しました。

 全国学生交流会は、文部科学省「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」を採択した中部圏域の大学の学生が、互いの活動から共に学び、共に刺激し合うことを目的として2015年度より開催されており、日本福祉大学は、当初より参加をしてきました。今年度は、全国から本学を含む9大学※1が参加をして、発表や質疑応答を通して大学の垣根を越えて交流を行いました。

 山本さんらの発表は、2025年に認知症患者数が高齢者の5人に1人になるとの推計を示した上で、認知症の人にもやさしい地域共生社会の実現にむけて、認知症の人への社会の理解(まなざし)を醸成することに焦点をあてて、これから社会を担っていく子どもたちに向けた認知症啓発が必要になってくると解決の方向性を示しました。その上で自らも小学生を対象にしたすごろくゲーム「にちふく(にんちしょうと ちいきで ふくしの くらし)ゲーム」を作成し、活用に向けて取り組んでいるという内容の発表を行いました。

 同じようにSDGsをテーマに啓発を行っている他大学の学生から、「子ども向けにすごろくゲームをつくる上で、工夫した点があれば教えてほしい」との質問に対して、「専門用語をつかわずだれにでも認知症について学んでもらえるように工夫した」と回答し、互いに学び合う様子が印象的でした。

 また、他大学の発表を聴いて、「年間を通して具体的に活動が計画されており、段階的に目標設定がされていた。自分たちは、ゴールがぼんやりとしたまま1年間活動を行ってきてしまった」と気づきを得ていたようで、次年度に向けては、チームで明確な目標と計画を共有して、限られた時間の中で成果を出せるように認知症啓発の活動に取り組んでいきたいと意気込みを語ってくれました。

 3名は、社会福祉士を目指しながら、3年次ゼミナールにあたる「専門演習」においても斉藤雅茂教授の指導を受けながら認知症啓発の活動に継続的に取り組んでいくそうです。

 日本福祉大学は、「建学の精神」のもと「地域に根ざし、世界を目指す『ふくし』の総合大学」として、地域社会と時代が求める人材を養成しています。

※1 参加校:岐阜大学、中部大学、岡山県立大学、中部学院大学短期大学部、信州大学、名古屋学院大学、日本福祉大学、富山県立大学、金沢工業大学

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