「中山間地のまち・むらづくりフォーラムin十津川」を
3月28日開催しました。

 3月28日満開の桜で溢れた奈良県十津川村で、2008年山形県最上町、2009年の高知県土佐町に続いた[中山間地域・地域福祉推進サミット]が、遠くは、九州大牟田市をはじめ兵庫県、大阪府、三重県などの奈良県外参加者20名あまりを含む120名の参加のもとで開催され、活発な議論が終了時間を惜しんで展開されました。
 プログラムは、パネルディスカッション1 で十津川村の高齢者介護の現状を紐解くとともに、パネルディスカッション2 でいかにして「住民が主役の豊かな地域づくりを」進めるのか、そうした課題整理の上で、 3トップの各首長が、「これからの中山間地のまち・むらづくりを考える」形で進められました。
 長野県御代田町社協事務局長中山温夫氏、高知県土佐町社協の山首尚子氏らによる活発な(行政と連携した)社協イニシアティブ(キーワードは、御代田町での「きめの細かい地域拠点小規模多機能サービス」「24時間対応」、土佐町での「ボランティア組織化」「ネットワーク名簿の整備」など)に参加者から驚きとともに共感の声があがりました。今テレビでも全国ネットで話題の町内会活動の鹿児島県鹿屋市柳谷町内会(通称)「やねだん」会長 豊重哲郎氏からの元気あふれる問題提起―1自主財源確保 2子供を主役にした「共育」 3高齢者体験を生かす―各工夫には大いに励まされ、終了後も質問者が続くことになりました。
 三首長(最上町のみ副町長)のシンポでは、福祉を支える地域産業・経済活動の在り方―「農商工」連携=自然(景観)資源/産業(生産)資源/社会(規範)資源を生かす手立ての工夫―や、「出口は、福祉」「福祉を産業と考える」を巡って問題意識がそれぞれ提起されました。
 参加者アンケートでは、「どの報告ももっと聞きたい」、「時間が足りない」「条件の違いの中で何が生かせるのか」との率直な意見も寄せられました。
 「首長サミット」が、一応一巡した今年度を踏まえて、次回は、この間の取り組みの全体的な総括とその成果と課題のフィードバックを兼ね学生たちを含む研究報告会を望む声があげられました。