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#35

「海外への福祉用具支援」

一人ひとりに適合する福祉用具を
世界中に届けるために。

2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症は、世界の在り方を変え、非接触化が進みました。福祉分野の対人支援においてもリモートでの面談が実施されるようになり、この通信環境の整備は距離的な制約と移動時間の制約を解消しました。
 健康科学部福祉工学科情報工学専修の渡辺教授は情報技術を活用した“遠隔型地域支援”に取り組んでいます。先生はこれまでも3Dプリンタを用いて自助具の製作に取り組んできましたが、現在、海外に住む障害のある方の支援もしています。アフリカのとある国に住む脳性麻痺の影響により手に障害のある子は、これまで給食で出される紙パックジュースを飲むのに上手く持つことができず、机の上においた状態で飲んでいました。そこで、麻痺があっても持ちやすくする自助具を開発するために、先生はリモートで現地の支援者と打合せをし、試作品を設計してそのデータを共有して、現地の3Dプリンタで製作しました。先生はその子には直接会ってはいませんが、情報技術により会わずとも、その人に合った福祉用具を提供することができました。
 情報環境は世界中で整備され、3Dプリンタも普及しています。ただ、「その人に合った福祉用具の開発」のノウハウは地域により差があります。テクノロジーを使って、その人に合った福祉用具を届けることへの挑戦は続きます。

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  • 健康科学部 福祉工学科
  • くらし・安全 / 国際
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