日本福祉大学

日本福祉大学 学園創立70周年記念サイト

ご挨拶 ご挨拶

学園創立70周年ご挨拶

学校法人日本福祉大学 理事長

丸山 悟

学校法人日本福祉大学 理事長 丸山 悟

 日本福祉大学は今年、中部社会事業短期大学から始まった学園の歴史で70年目を迎えます。
 論語に由来する人間の年齢で言えば「従心」=「心の欲するままに行動して道徳の規準をはずれるようなことがない」“熟年”の年を迎えたことになります。
 本学は、2023(令和5)年度から2025(令和7)年度までの3年間、70周年記念の事業を行いますが、“福祉の老舗の大学”としての存在価値を堂々と世に示し、未来社会に対する責任も背負いながら、人々の本質的な期待に応えられる取組みを意気軒昂に進めていきたいと考えています。

 70周年事業のテーマ、事業推進の精神的機軸は「well-being for All」です。
 Well-beingという言葉は、1946年設立のWHO(世界保健機関)の憲章前文で大々的に用いられたのが最初とされていますが、現在は、2015年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)の17のゴール、169のターゲットが基本的に達成された後の状態(最終ゴール)を示すものとして、広く知られるものになっています。
 また、Well-beingはSDGsの3つ目の目標である「すべての人に健康と福祉を(Good Health and Well-being)」にも出てきますが、個人の身心だけでなく社会的にも満たされた状態であり、かつ個人だけでなく世界(地球社会)全体にとっても良好な状態を確保できることを目指す言葉です。
 70周年事業は、「誰一人取り残さない」を理念としたSDGsの取組みと軌を一にしています。同時に、本学創立時の「宣言」で精神的根源とした「如我等無異」(我が如く等しくして異なること無からしめんと欲す)」の思想の実践、今日的な体現ということになります。
 さらに言えば、今日までの我が国の「平和と安定」を築く土台となった日本国憲法、その第13条(幸福追求権)や第25条(生存権)を捉え返して、すべての国民が個人として尊重され、「公共の福祉」のもとで、生命、自由及び幸福追求に対する権利が最大限尊重される状態をつくり出すこと。
 それは、人々の人格の尊厳に関わる幸福追求の権利が最大限保障される状況において「公共の福祉」が確保される成熟した社会体制=新たな「福祉国家」を創造する社会的アクションの一環、という性格を持ちます。

 これから進めるさまざまな学園創立70周年事業を通じて、教育研究の質を引き上げながら、本学に対する社会的な期待や要請に応える取組みを積極的に進めてまいります。
 皆さまの引き続くご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

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