「一度この店に行ってみたい」という気持ちにさせるほど、とても良く書けているエッセイで、この作品を強く推す審査員も大勢いました。アルバイトであっても、その中華料理店で働く一員として、中国人のコックさんたちと様々な手段でコミュニケーションを取り、相手を理解しようとする作者の頑張りがよく伝わってきます。必ずしも誰もができないような体験を高く評価するわけではなく、日常的な体験であっても、自分の視点で見て、しっかり考えて、読者に伝わるように書けば評価されます。この作品は、まさにそうした一例と言えるでしょう 。