環境に優しいハイブリッドカーの普及率が今後いっそう高まっていくと予想されている現在、「歩行者にも配慮した車にしなければいけない」という警鐘を鳴らしている切り口を評価しました。この作品を強く推す審査員がいたことが、審査員特別賞に選ばれた理由です。冒頭のお父さんの言葉が活きていて、作者に向かって話している光景がリアルに伝わってきます。また、お年寄りが近づいてきた車に気付かず、呆然と立ちすくむ光景も目の前に浮かぶなど、文章がまとまっている点が評価されました。そして、お父さんから聞いた話だけで結論を出すのではなく、自分で本を読んだり、コンピュータを使って情報を集めたりといった行動を取り、そこから自分の考えをまとめていった点もいいと思います。