「里親ボランティア制度」を使って、中学生や高校生の時に、こういう経験をすることは貴重だし、素晴らしいことだと思います。新聞やテレビのニュースで家族同士の争いなどが取り上げられることも珍しくない現代だからこそ、血がつながっていなくても温かい家族関係が構築されているこのエッセイを読んで、私たちも温かい気持ちになりました。そして、家に来た時の赤ちゃんの様子や、別れる時の悲しい気持ちがしっかり描かれていて、エッセイとしても良い出来だと思います。今もいい関係が続いていて、「彼を家族と呼びたい」という言葉で締められている点が、読後感をいっそうさわやかにしています。