日本福祉大学学長
宮田 和明
日本福祉大学の創立50周年を記念する事業の一つとして2003年に始まったエッセイコンテストも今年で5回目を迎え、全国から9673点という多数の作品が寄せられました。
ご応募いただいた高校生の皆さんにまずお礼を申し上げるとともに、日頃から熱心にご指導くださっている先生方をはじめ、この企画を支えていただいている数多くの皆様方に改めてお礼を申し上げます。
今年も、温かな目で身近な体験を振り返った作品から、若い高校生の皆さんの新鮮な視点で重いテーマに切り込んだ作品まで、幅広く数多くの優れた作品に触れることができ、嬉しく思います。
誰もが幸せを願う同じ思いを抱いているはずなのに、現実には、「人間の福祉」が厳しく問い直されるような状況が続いています。21世紀を真に「人間の世紀」とするためには、時代が求める新しい福祉文化を育てていくことから始めなければならないと思います。
次代を担う多くの若い皆さんがこのコンテストに参加することを通じて、身近な人と人とのふれあいや暮らしを爽やかな目でとらえなおし、また体験の中で生まれた率直な疑問を社会にぶつける機会を得て、福祉への日常的な関心を高めていただき、福祉文化を育む土壌を豊かなものにして下さることを願っています。
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