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「障害を持って生まれて」 |
岡山県立岡山聾学校高等部 一年 脇 陽香 |
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私は生まれてすぐ聴覚障害を負った。自分の声も他人の声もいろんな音も聞こえなくて、発音もうまくはできない。普通
とは違う「特別」になってしまった。
幼い頃の私はとても恥ずかしがり屋で、週に一度地域の小学校に行かされ、健聴の子供達と一緒に過ごすのが嫌でたまらなかった。何を話しているのか分からず不安でいっぱいだった。
中学生になって他の中学校との交流の中でパッと私の心に浮かんだ事がある。「健聴の人とコミュニケーションできないままだと将来自分が困る。健聴のたくさんの友達と仲よくなる事はとても大切なんだ」このままだと聾の世界に閉じこめられたままのような気がした。苦しいというより痛いような思いから気持ちが変わったような気がする。今は健聴の友達も増えて、私と手話でおしゃべりしたいからと手話の勉強を頑張ってくれている友達もいる。私はすごく嬉しい。おしゃべりができ、相談にのってくれる人たちは、私の支えであり大切な人たちだ。
私の母は最近こう言ってくれた。「陽香がいて母さんは新しい色んな人と出会う事ができた。障害のある子供を持つ親の会、聾学校のお母さん達、手話サークルの人たち…。陽香のおかげでこんなふれあいができたのよ」私の人生は私だけのものでなく、私が豊かになることは私のまわりの人をも豊かにしていけるものなのかもしれない。
聞こえない私の人生を慰める最大のものは、大切な家族、友達、もっとたくさんの人たちとふれあう事、それだけで十分といってもいいくらいだ。これからも大切な人をたくさん作って、豊かな人生にしていきたい。 |
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自分の障害を明るく受け止め、明るい展望をもって書かれている点に好感が持てました。「陽香がいて母さんは新しい色んな人と出会う事ができた」というお母さんの言葉に代表されるように、書き手の積極的な姿勢が、読んでいて大変よく伝わってきました。また「私の人生は私だけのものでなく、私が豊かになることは私のまわりの人をも豊かにしていける」と、自分次第で周りを幸福にも不幸にもする存在であることに気付いた点がすばらしいと思います。 |
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