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協力NPOの声

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NPOにとっても、
学びと成長の機会になっています

NPO法人 絆
代表理事 山﨑 紀恵子さん

利用者さんもスタッフも、一人一人を大事にしたい

―― デイサービスの施設などは近年たくさんできていますが、絆さんのデイサービスの一番の特徴は何ですか。

 定員10名からスタートした家庭的なデイサービスも、13名、15名、17名と徐々に定員が増え、今では20名となりました。ただ、これ以上はどんなにニーズがあっても増やすことはできません。以前は、家庭的な雰囲気の小規模なデイサービスというのが特徴でしたが、今は利用者さんの自己選択・自己決定を大切にしていることでしょうか。
 朝、到着すると玄関のホワイトボードに自分のやりたいプログラムを貼っていただきます。散歩、カラオケ、体操、のんびりする・・・。スタッフは一人一人の希望を大切にし、皆さんのやる気に寄り添わせていただきます。もう一つ、他と少し違うのが、いろいろな障がいの方のデイサービス(生活介護)と、場所を共有していることです。高齢や障がいを互いに理解し合い、利用者さん同志が助けあえるこの環境を、これからも大切にしたいと思っています。

絆さん自慢のカラオケルーム。物置を改装したログハウスで、ミラーボールも付いています。

―― 「一人一人に対応する」ということをすごく大事にされていますね。

 私たちの一番の財産は、とにかく人です。利用者さんはもちろん、活動して下さるスタッフの皆さんのことも本当に大切です。絆は、スタッフ同士も支え合っているから、ここまで続けてこられたのだと、私はいつも思っています。

 例えば、早朝、夜間、土曜や日曜、祝祭日・・・と、子育て中の人ができないところを、年配の皆さんにずいぶん助けてもらっています。70代後半や80代のヘルパーさんも活躍してみえるんですよ。今は、子育てが大変でたくさんは活動できない人でも、いつかは必ず動けるようになります。また、設立当初、活躍されていた人が、今は利用者さんということもあります。それはそれで、信頼していただいているようで嬉しいですね。
 これからは、それぞれの居場所的な要素と、男女問わず若い人でもNPOで安心して働けるような体制づくりができたらいいなぁと思っています。スタッフ同士も、それぞれの立場を大事にしながら助けあえたらいいですね。

サービスラーニングを通して、私たちも一緒に成長しています

―― 絆まつりは、サービスラーニングの学生の企画から始まったと聞いていますが・・・。

 今の拠点に引っ越してちょうど一年目に、サービスラーニングの学生さんが二人、絆に来てくれることになりました。そして「お祭りを通して地域の人に絆を知ってもらう」というステキな企画を出してくれたんです。地域の皆さんに絆の活動を知ってもらうきっかけがほしいと思いながら、日々の活動に追われ何もできなかったので、祭りの提案はとても嬉しく、一緒に取り組ませていただくことにしました。
 ただ、お祭りといっても、せっかくなのでお祭り騒ぎだけでは終わらせたくありません。楽しいことだけに傾きそうになると、本来の目的にいつでも立ち返るよう学生さんに注意しながら、本当は自分たちに言い聞かせていたんですよね。

―― 絆まつりが、スタッフの成長、組織の成長につながるとはどういうことですか?

 学生さんと一緒に、絆まつりのポスター掲示をお店に依頼する時や、ご近所にチラシを配る時には、絆の説明をしなければなりません。それにはまず、学生さんにNPOのことや、絆のことを理解してもらえるよう、説明するスタッフも必死です。自分たちが本当にわかっていないと、ちゃんと伝えることができないからです。
 絆まつりも4回目となりました。皆で頑張った甲斐があって、毎年嬉しい悲鳴を上げるくらいたくさんの人が参加して下さいます。このお祭りは、地域の人に絆を知ってもらう本当によいきっかけとなりました。
 そして私たちスタッフも、祭りという形を通し、学生さんと触れ合うことで、自分たちの足りないところを発見し、学び、いろいろな人と繋がるきっかけや成長するきっかけをいただいていると思います。

「絆まつり」の活動が紹介された新聞記事

―― これから絆をどうしていきたいですか?

 本当にたくさんの人に支えられながら、20年走ってきました。そして改めて地域の課題の中には、自分たちでも解決できることがあると気づかされました。
 これからも人と人とのつながりを大切にしながら、地域にたすけあいの輪を広めていきたいと思います。そのためにも、絆まつりは、なくてはならない存在!よかったら、また、ぜひ企画から参加して下さいね。お待ちしています。

―― 最後に、サービスラーニングの学生にはどういう気持ちで取り組んでもらいたいですか?

 これからも学生さんには、若さと自由な発想で、のびのびと活動してもらいたいし、いろんな人と触れ合いながら、いろんなことを感じとってもらいたいですね。そして、NPOでの体験をどんな形でもよいので、これからの学習に活かせていただけたら嬉しいです。
 絆は、自分たちの学びのためにも、喜んでサポートさせていただきますよ。

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