協力NPOの声

一覧に戻る

NPOにとっても、
学びと成長の機会になっています

NPO法人 絆
代表理事 山﨑 紀恵子さん

 今回は、東浦町で高齢者と障害者の方向けのデイサービスやホームヘルプサービス等を手がける「NPO法人 絆」の山﨑さんにお話をうかがいました。絆さんは知多半島で20年近く活動を続けてこられたNPOのひとつです。

介護をやったことのない主婦が中心で始まりました

―― 絆さんが活動をはじめたきっかけについて教えて下さい

 東浦町にある療護施設の職員であった元代表が、施設で暮らす障がいのある人たちと地域に目を向けて活動を始めたころ、東海市「ふれ愛」の佐々木代表や知多市「ゆいの会」の松下代表と出会いました。「ふれ愛」を利用している東浦町の人のためにも、町内で助けあいの会を作らないかと提案され、平成6年の1月から「東浦町の地域福祉を考える会」を設立、20名ほどの有志で勉強会を始めたことがきっかけです。

―― 「東浦くらしのたすけあい絆」誕生を支えたのは普通の主婦だったんですね。

 平成6年(1994年)に、知多半島で4つ目の団体として「東浦くらしのたすけあい絆」が発足した当時は、介護の経験者も少なく、資格を持っている人もほとんどいませんでしたね。普通の主婦だった人たちが、介護の勉強をしたり、協力者の呼びかけをしたり、フリーマーケットで資金集めをしたり・・・。試行錯誤で、「たすけあい」の仕組み作りや仲間作りをしていたんだと思います。

地域たすけあいセンター絆。「高齢の方も障害者の方も、お互いに助け合って楽しく過ごしています」と山﨑さん。

―― 宅老所「絆の家」誕生の経緯は?

 私が、「たすけあい」の活動で、あるおじいさんの家で掃除をしながら「お昼ご飯、食べましたか?」と聞いたところ「食べたか食べんか忘れた、だいたい一人で食べても美味しくないし・・・」という返事。「だったら一緒にラーメンでも食べませんか」ということから、“宅老所 絆の家”が始まりました。利用料は、一日800円だったと思います。でも、そのうち若い障がい者の人も来て下さるようになって、名称を宅老所から“デイホーム”に変更。思えばこの柔軟さで、いろんなことを乗り越えてきたような気がします。

絆の通称「風ハウス」。実はトレーラーハウス。利用者さんや地域の方との語らいの場となっています。

―― 絆は介護保険や障害福祉制度に携わるようになっても、「たすけあい」の活動を大切にされていますね。

 確かに制度に携わるようになって、会計的には楽になりました。それでも、一番大切にしたいのは、たすけあいの心、「たすけあい」の事業だと思っています。困った時はお互いさまの心で、制度の事業も行っていきたいと思っています。
 また、制度だけでは足りなかったり、できなかったりすることも、「たすけあい」の事業と組み合わせれば多様なニーズに応えることができますよね。このような、たすけあいの心、たすけあいの輪を地域に広げることが、絆の大きな目的です。

一覧に戻る

このページの先頭へ

Copyright c Nihon Fukushi University. learning center All Rights Reserved.