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2022.11.07

【地域連携教育】豊かさの条件をみつけに美浜町の太田農園へ

 社会福祉学部では人と地域の幸せの実現に向けた「ふくし」のスペシャリストを育成します。

 2022年10月21日(金)、社会福祉学部「フィールド実践演習」(担当:小林勇人准教授)におけるゼミ活動の一環で美浜町布土地区のフィールドワークが行われました。

 労働政策などを学ぶ小林勇人ゼミナールでは、前期講義で暉峻淑子(著)『豊かさの条件』(岩波新書)を輪読し、経済的豊かさ以外に人々が幸せに暮らすためには何が必要かについて考えてきました。その中でゼミ生が関心をもった「労働」「教育」「支えあい」の3つの視点から、後期講義ではグループ学習を深めてきました。この日は、美浜町布土地区で無農薬・有機農業を営む太田農園にフィールドワークに出かけました。

参加した学生らは、1畝約5000個のニンニクの植え付けを体験しました

 農場について束の間、秋が深まる頃とはいえまだ日差しが厳しく汗ばむ陽気の中、学生らはニンニクの植え付け作業をスタッフの方と共に行いました。学生は作業を終えるとすがすがしい表情で、太田さんら農場関係者と談笑していました。

青空の下、コンテナに腰かけて学生の質問に答える太田さんら

 その後、学生らは、「なぜ有機農業をはじめたのか」、「実際に農業を始めてみてどうだったか」など、率直な疑問をぶつけていました。太田さんは、会社員時代の話を引き合いにだしながら、「朝日とともに作業を始め、夕日が沈む頃まで作業したあとに感じる風は格別」と、自然の中で農業を営む醍醐味をお話されました。また、「食の安全や食育の点から子どもたちと連携する機会はあるのか」など、学生は、自分たちの関心事にひきつけてグループごとに積極的に質問をしていました。

 参加した学生は、「少しの時間でしたが、農作業をともにしたことで太田さんの人柄や農業の良さを感じることができた」と感想を述べました。

 まとめの中で、小林勇人准教授は、「”効率”など経済性を重視する価値観だけでなく、多様な価値観が社会の中にあることが豊かな社会なのではないか」と学生に問いを投げかけながら、「農業にはそのヒントがある」と、この日のフィールドワークのねらいを伝えました。

 日本福祉大学は、「建学の精神」のもと「地域に根ざし、世界を目指す『ふくし』の総合大学」として、地域社会と時代が求める人材を養成しています。

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