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これらは,実際利用する生活場面で一定期間利用された後,適用前後の生活の変化などを再評価する必要があり,継続的な支援やモニタリングが不可欠であるからである. また相談者は,前に述べたように重複した障害を持っていることが多く,認知面,身体感覚等の他者からは見えにくい(理解されていない)障害や,利用者自身も気がついていない生活上の障害を持っていることがある.このことから,顕在化している要望・要求または現在の状態等の限られた情報のみから,短絡的に福祉用具や支援機器の利用につなげていくのではなく,さまざまな視点からケースワークを適宜行なわなければならない.場合によっては,人の部分的介助や社会資源の利用等を合わせて検討することはもちろん,用具を使わない解決手段も考えておく融通性が必要である. これらのことから,利用者のニーズや生活に適合した支援機器の導入には,次のようなスキルが求められると考えられる. @コミュニケーションスキル
Aケースワークスキル
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Bアダプテーションスキル
特に肢体不自由の障害を持つ人がスイッチを利用して機器等を操作する時には,操作方法,操作部位および利用目的・方法等に適合したスイッチを選定することだけでなく,操作時の入出力信号の制御を含めた検討もしばしば必要とされる.過去にはマイコンを利用したスイッチインタフェースを試作し5),実際の相談での適用事例を示し有効性を報告している7).今回はさらに実利用のために開発したインタフェース基板の仕様について述べるとともに,普及に向けた取り組みについても報告する. 4.1 開発したインタフェースの概要 PIC16F873A(Microchip Technology Inc.社製8))を用いてプログラムによる制御回路を設計した.今回開発した基板の外観を図1に示す.
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