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3.構築したシステムのあらまし 町役場から車で移動するのに小1時間かかる最北端の津和崎郷の独居高齢者宅3軒と健康増進課、在宅介護支援センタをISDNで結び、「在宅福祉・健康管理システム」を構築した。テレビ電話機能を具備し、保健婦などの専門職と独居高齢者がテレビ電話を介して話し、安否確認するとともに、コミュニケーションを図る。コミュニケーションの内容は訪問サービスと同様であり、訪問業務の補完として位置付けられる。実験中は、町長も飛び入り参加し、和やかな雰囲気の中で進められた。在宅健康管理機能(健康データ測定とデータ蓄積)は、独居高齢者が毎日、自らの血圧や脈拍等を測定し、情報機器に入力する。Webサーバー上において、各高齢者の個人データベースに健康診断や福祉サービスの利用状況などのデータが蓄積される。保健婦は、蓄積された情報を見て、健康アドバイスや福祉サービス利用アドバイスなどをテレビ電話で行うものである。 |
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4.情報ボランティアの活躍 高齢者が機器操作を行うのが困難であるため、近隣の津和崎小学校(全校生徒17名の小規模校)に協力依頼し、ボランティアの支援を仰いだ。当初の1週間は日本福祉大学からアシスタントとして3名の学生が参加し、高齢者や小学生への教育を担当した。その後は、小学生が高齢者宅を訪問し、独自で機器の立ち上げ、運用を行った。実運用にあたっても、導入の初期段階においては地域住民がボランティアとして参加するなど、地域が一体となった計画策定及び運用が必要であると考えられる。 情報ボランティアの山田茜さん(5年生)はこの実証実験をテーマに作文を綴ってくれた。「これからも、このような人にためになるようなことをして、みんなを喜ばせたいです。そして、新魚目町が、明るく、きれいで有名な町になれるようにしたいです」と、書かれており、社会教育、総合学習の意味でも大きな成果を残したと考える。 |
図2.実証試験概要図:在宅福祉・健康管理システム(在宅健康管理システム) |